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副業にFXはアリ?バレずに始める方法と会社員でもできる運用方法
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「FXって副業になるの?」
「本業以外の収入をつくりたいけど、会社にバレないかな?」
結論からいうとFXは事業ではなく「投資」に該当するため、副業には該当しないという認識です。
この記事ではサラリーマンがFX取引を始める際に必要な手続きやおすすめの運用法など、副収入を得るためのFXについて説明していきます。
*この記事で紹介しているFX会社はすべて日本の金融庁に登録されている業者です(金融庁:免許・許可・登録等を受けている業者一覧)
目次
バレる心配は不要?副業禁止の会社でもFXはできる
勤務先の就業規則に副業を禁止する規定があると、「FXも副業に該当して就業規則に抵触するのではないか?」と不安になる人もいることでしょう。
しかし、FXを含む株式投資や不動産投資などはすべて、事業ではなく「投資」に該当するため、そもそも「副業」には該当しないというのが一般的な認識です。
会社勤めをしながらアパート経営などをしている人や、先祖から受け継いだ土地や建物を運用している人たちもいますが、投資が副業に該当するのであればこうした人たちの経済活動はすべて禁止になってしまいます。
公務員でもFXはできる
副業が厳しく禁じられている職業といえば公務員ですが、公務員の場合は法律で明確に副業を禁止する規定があります。国家公務員法の第103条と第104条、そして地方公務員法の第38条です。
これらの規定には
- 「私企業を営むこと」
- 「報酬を得て事業や事務に従事すること」
が禁じられています。逆にいうと、こうした労働を伴う副業でなければ兼業禁止規定に抵触しないと解釈されています。
「会社バレ」を防ぐ方法
次に、いわゆる「会社バレ」をしたくない方のための対策です。FXは副業にはあたらないとはいえ、FXで利益を出していることを知られたくないという方は多いでしょう。
その場合、注意しなければならないのが住民税の納税方法です。
住民税の徴収方法には「特別徴収」と「普通徴収」があります。
給与所得者は通常、特別徴収になっています。しかしこのままだとFX収入の確定申告によって年収額が変更され、住民税額も変化したことが勤務先に知られることとなります。
それを防ぐためには、申告書で住民税の納付方法を普通徴収(自分で納付)に切り替えればOK。これによって勤務先に住民税額が通知されることがなく、「会社バレ」を防ぐことができます。
自分で口外してバレてしまうケースも
実は勤務先にFX取引の事実が知られてしまう原因の多くは、上記の住民税と本人による口外です。同僚と飲みに行った席で話してしまったり、儲かったことを職場で吹聴してしまったりと、自分でバラしてしまうケースも実に多いのです。 「会社バレ」を防ぎたいのであれば、自身の言動にも注意を払いましょう。
FXで利益を出すことは可能?
そもそもFXでは利益を出すことが可能なのでしょうか?
一般社団法人金融先物取引業協会が調査、発表した「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」にある、「FXによる昨年の利益額(損失額)」という項目です。

これによると、アンケート対象者の60.3%が利益を出しているという結果でした。
職業を「常勤雇用(非管理職)」に絞った結果でも60.4%は利益を出しています。
利益額でいうと、もっとも多いのは「20万円未満」。「未満」なので「年間の利益が1万円」という人も含まれることになりますが、少なくともプラスになっている人が6割程度いるということ。
FXは相応の確率で利益を出せることがわかります。もちろん利益を出せる反面損失を出してしまうリスクもあるので、このリスクをいかに適切に管理して「トータルでプラス」を目指すかが重要です。
副収入にFXを選ぶメリットとデメリット
FX投資にはメリットとデメリットがそれぞれありますが、ここでは会社員がFX投資を選ぶことにフォーカスしてメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
会社員がFXを選ぶメリット
会社員がFXを選ぶことには、主に5つのメリットがあります。
メリット(1)副業認定されない
本業とは別にアルバイトをしたり、別の事業をしたりするような場合は副業と認定される可能性が高いですが、すでに解説したようにFXは一般的な定義としての副業にあたりません。副業を理由に就業規則違反をとがめられる可能性は極めて低いと言えます。ただし、銀行や証券会社などの金融機関では、投機的な取引としてFXを禁止している場合もあり、注意が必要です。金融機関にお勤めの方等、気になる場合は、事前に就業規則等を確認することをおすすめします。
メリット(2)平日24時間、いつでも取引可能
FXは世界中に市場があり、それらの市場が時差の関係で常に動いています。アメリカのニューヨーク市場が終了になることでFXの「1日」は終わりますが、そこから引き継ぐようにニュージーランドのウェリントンから順次各都市の市場が動き始めるので、24時間いつでも値動きがあり、いつでも取引が可能です(但し、土曜・日曜・祝日は基本的に取引できません)。
24時間取引可能なので、どんな職業の人でもFXに使える時間はあるはずです。
メリット(3)4,000円程度の資金から始めることができる
レバレッジ※を活用することで取引総代金の25分の1にあたる証拠金があれば取引可能なので、少額からでも始めることができます。
※担保となる保証金の何倍かの金額で取引できる仕組み。国内では最大25倍で取引できる。1,000通貨から取引できるFX会社の場合、仮に1ドル100円であれば4,000円程度からでも始めることが可能(ただしこの金額はレバレッジを掛けることを前提とした最低額であり、現実的には数万円程度は用意した方が無難)。まずは少額から始め、少しずつ知識や経験を積んで取引額を大きくしていくといった柔軟な調節ができます。
少額で取引できるFX会社は「FXはいくらから始められる?少額から取引できる口座5社比較」の記事で詳しく紹介しています。
メリット(4)時間的拘束が短いケースも
飲食店や販売店で副業をする場合、勤務時間から報酬をもらう労働形態であることがほとんどなので、必ず時間的な拘束が発生します。
対してFXは投資であるため、リターンと作業時間は比例しません。
1日の僅かな時間、あるいは土日のメンテナンス程度で、利益を出していくことも可能です。
メリット(5)元手が増えるほど利益も増える可能性あり
FXに限らず、全ての投資は「投資資金×利益率」で利益や損失の額が決まります。つまり知識や技術があっても、資金が少なければ儲けは少なくなります。
逆に投資資金を増やしていくほどリターンも大きくなる可能性を秘めており、本業を持っているトレーダーの場合は本業の収入を投資資金に追加できるため、将来的に大きな資産を構築できることもありえます。
メリット(6)経済情勢に明るくなる
為替レートは、各国の経済情勢等によって変動します。FXに限らず株式や債券等に投資した場合にも共通しますが、少額であったとしても投資することにより、経済情勢等に敏感になり、自然に様々な知識を得ることができます。気が付けば「米国の雇用統計が悪化したね」なんて、普通に話すことができるようにもなります。
会社員がFXを選ぶデメリット
メリットの次は、会社員がFXを選ぶことによって考えられるデメリットについても2点解説します。
デメリット(1)短期間で大きな損失が発生する場合がある
レバレッジをきかせることで証拠金の25倍もの投資ができるのはFXのメリットですが、それは同時に「少額でありながら大きな金額を動かしている」ことによるリスクと隣り合わせです。
高いレバレッジをかけていると強制ロスカット※されやすくなり、また資金に対する損失の割合も高まります。
※一定の損失で強制的に決済となる仕組み。FXは投資効率が高い分だけ損失のリスクもあるので、適切なリスク管理がより重要です。逆にいえば、FXのリスクをしっかり学んでリスク管理を実践していれば回避できるものもあるので、勉強がとても重要なのは言うまでもありません。
デメリット(2)勉強に時間がかかってしまう
リスク管理についてももちろんですが、利益を上げていくためにもFXは勉強が欠かせません。あまり知識もない中で運任せの取引をしてしまうのはリスクが高いので、FXではひとつひとつの取引に明確な根拠や自分の中での戦略が伴っていなければなりません。
自分の戦略を確立していくにはファンダメンタルズ分析やテクニカル分析といった知識を身につける必要があるので、これには時間を要することでしょう。
副収入としてのFXが失敗しがちな4つのパターン
副収入としてFXに取り組む場合、多くのトレーダーが陥りがちな失敗パターンを紹介するので、事前に意識して対策しておきましょう。
勉強をせずに大きなロットでトレードをしてしまう
FXは単一の市場なので、今日からトレードを始めた初心者と、何十年も相場を見ているベテラン、高度なプログラムで売買を繰り返す自動売買が同じように取引をします。であれば、しっかりした知識や経験がない人が、そういった強敵に蹴散らされるのは当然のことです。ビギナーズラックと言うことも有り得ますが、ビギナーズラックがずっと続くことはないと思っていた方が良いでしょう。
勉強として1000通貨程度の少額投資をするのは良いですが、大きなロットでの本気勝負は相当なレベルに達しない限り避けるべきです。
目標金額や達成期間に無理がある
「10万円の資金を1億円にする」
「1か月で資金を3倍にする」
といった、極めて困難な目標を掲げてしまうと、非常にリスクが高いトレードをすることになり大損する可能性があります。
一気に増やそうとするのではなく、時間を味方につけて数年後に大きな資産を築ければ良い、といったスタンスで長く続けていきましょう。
使ってはいけない資金を投じてしまう
今回は副収入の一手段としてFXを紹介していますが、FXとは投資商品であり、そうである以上元本割れのリスクは常にあります。
将来的に成功する可能性があるとしても、一時的に資金がマイナスになる可能性は避けられないため、家賃・食費といった失っては生活が破綻するような資金で投資をするべきではありません。
損切りできず塩漬けしてしまう
一定以上相場が思惑と逆行したら、一度損失を確定して仕切り直しをするのがトレードの基本です。
この損切りができずにズルズル含み損のポジションを放置すると、損失が無制限に拡大する可能性があります。また、投資資金が拘束されて、新たなトレードチャンスを生かせません。
あらかじめ損切りをルール化してから、トレードをするようにしましょう。
副収入FXに向いているFX会社3選
FX会社はたくさんありますし、それぞれのFX会社には特徴があります。それゆえに利用するFX会社を選ぶにも用途、目的に応じた視点が必要です。ここでは「会社勤めの人がFXをするのに適している」という視点を重視してFX会社をご紹介します。
FX会社選びで重要になるポイントは3つあります。
- スプレッドが狭いこと(つまり取引コストが安いこと)
- スマホアプリが使いやすいこと(外出先でレートをチェックや取引をする可能性が高いため)
- 情報が充実していること(短時間で売買戦略を立てられる効率性が重要であるため)
この3つのポイントを満たすFX会社である「GMOクリック証券」「SBI FXトレード」「外貨ex byGMO」の3社を個別にご紹介します。
FXを始める際の口座開設の流れや必要書類は「FXの口座開設は簡単?必要な書類と初心者向けの注意点」の記事で説明していますので、こちらも合わせてご覧ください。
ステップアップを考えている人に!『GMOクリック証券』
GMOクリック証券はFX取引高世界第1位※のFX会社です。 ※ファイナンス・マグネイト社の調べ 2020年1月~2020年12月
一つの口座で複数の金融商品が取引可能!
GMOクリック証券は株式や先物、CFDなど実に多彩な金融商品の取り扱いがあり、それらをシングルサインオンで利用できる口座を持てます。
FX以外にも投資したいものがある、もしくは今後FX以外にも投資の幅を広げていきたいと考えている人にとっては最適です。
その逆にFXに専念したいという人向けに、FX専用口座も用意されています。総合口座よりも口座開設手続きが簡略化されていてスピーディなので、「今すぐFX」という人のニーズにもしっかり応えています。
PC/スマホツールが使いやすい
多彩な金融商品を取り扱うGMOクリック証券には、それぞれの商品ごとに取引ツールが用意されています。
FX用にはPCツールとして「はっちゅう君FXプラス」が主力で、それに加えて高機能チャートソフト「プラチナチャートプラス」、ブラウザへの組み込み型ツールとして機動力の高い「FXツールバー」も用意されています。
スマホ用には「GMOクリックFXneo」が用意されていて、いずれもユーザーからの評価も高いツールです。
スマホアプリの機能では「Actionボタン」で、注文したいレートをチャート上で指を移動させて設定することができます。チャート画面と注文画面をいちいち切り替えるのが面倒だと思う人には大きいメリットです。
FX初心者が使いやすいように設計されている取引ツールは多くありますが、その後初心者を卒業してからの使い勝手や機動力も重要です。GMOクリック証券の取引ツールはそういったニーズにしっかり応えているのもひとつの特徴です。
とにかくコストを下げたいなら『SBI FXトレード』
SBI FXトレードは業界最狭水準のスプレッドと1ドル単位で取引ができるのが売りのFX会社です。
スプレッドが業界で最も狭い水準
FX会社は通貨ペアの売値と買値の差額である「スプレッド」を一つの収益源としていますが、SBI FXトレードはこのスプレッドが非常に狭いことが特徴です。
米ドル/円のスプレッドは0.2銭の会社が多いなか、SBI FXトレードは0.09銭(※2021年10月時点)と半分以下の水準です。
特に細かく売り買いをしたいのであれば、スプレッドは狭いに越したことはありません。
1通貨単位からのトレードが可能
多くの会社が1万通貨単位または1000通貨単位でのトレードが基本のなか、SBI FXトレードは1通貨単位でのトレードが可能です。
1ドルが100円の場合、レバレッジを25倍までかければ理論上は4円から取引ができます。
デモトレードでは練習したものの実践はまだ不安という方に向いているFX会社です。
アプリの充実度で選ぶなら『外貨ex byGMO』
外貨ex byGMOは2021年9月27日よりGMOフィナンシャルホールディングスに仲間入りしたFX会社で、もともとはヤフーグループの『YJFX!』というFX会社でした。
スマホの取引ツールが充実していて使いやすい
外貨ex byGMOのスマホ向けアプリ「外貨ex」は、とても評価の高い取引ツールです。スマホの取引ツールというとPCツールに対する補完的なイメージがあるかもしれませんが、この「外貨ex」はスマホアプリだけでFX投資を完結できるレベルに仕上がっています。
使用できるテクニカル指標は6種類で、スマホを縦横それぞれの向きにすることで、最適な見やすさで描画をしていくこともできます。またチャート上にラインを引く際、高値や安値などヒゲ先にピタリと合わせられる「マグネット機能」があるので、正確なラインを引くことができます。
少額からの取引が可能
FX会社によっては最小取引単位が1万通貨であるのに対して、外貨ex byGMOはその10分の1にあたる1,000通貨から取引が可能です。
最初はあまりリスクを取らずにFXの世界を体験して勉強していきたいという人や、そもそも小遣い稼ぎができればいいという人に適しています。
YahooIDと連携してPayPayが貰える!
外貨ex byGMOは取引数量に応じてPayPayがもらえます。PayPayはキャッシュレス決済最大手なので、恩恵を得られるユーザーも多いことでしょう。
副収入FXに必要な確定申告
副収入FXトレーダーが知っておかなければならないもうひとつの重要なこと、それは確定申告や税金との関わりです。ここでは知らなかったでは済まされない、副業FXトレーダーにとっての確定申告について解説します。
確定申告が必要になる条件
最初に、確定申告が必要になる条件から解説します。
本業以外の収入がない場合は、年間の収入が2,000万円以下の給与所得者は原則として確定申告の必要がなく、年末調整によって税務を完了することができます。しかし、FXなど本業以外の収入が年間20万円を超えると確定申告の義務が生じます。「FXで年間20万円以上儲けたら確定申告」と覚えておいてください。
保有するポジションによってはスワップ収入も発生しますが、これも為替差益と扱いは同じです。トレードによって得られた利益とスワップ(確定分)はいずれも、「申告分離課税」という扱いになり、確定申告をした所得額に応じて納税をすることになります。
FX取引には経費が認められる可能性がある
以下のような出費は、FXの必要経費として認められる可能性があります。
- FXを勉強するために購入した書籍
- FXを勉強するために参加したセミナー・懇親会の費用
- FX取引をするために購入したパソコンなどの機器
- FX取引をするために用いたネット回線費用
- FX取引をするために利用しているソフトウェアやサービスの料金
FX収入からこれらの必要経費を差し引いたものがFXの所得となり、それが20万円を超えていたら課税対象となり、確定申告の義務が生じます。
損が出たときも確定申告したほうがいい
先ほど、「FXで年間20万円以上儲けたら確定申告しないといけない」ことを解説しましたが、年間の損益がマイナスになっているケースでは確定申告した方がよいでしょう。
FXの損失は3年間繰り越せます。
2021年に30万円のマイナスで、2022年に30万円のプラスだった場合、繰り越したマイナスのおかげで2022年の損益プラマイゼロになるため課税はされません。
確定申告をしないと繰り越しできないため、損をしたときも忘れず確定申告しましょう。
取引によってはFXと一緒に確定申告できる
FXの税制上の位置付けは、「先物取引に係る雑所得等」で、FX以外に商品先物、日経225先物、TOPIX先物、日経225オプション、バイナリーオプション、CFD取引などが同じグループに属します。
これらの損益は通算することができるため、FXで30万円負けたものの、日経225先物で30万円勝った場合は、通算された損益はゼロになります。
逆に、無登録の海外業者によるFX、仮想通貨などは別のグループに属するため、税制も別となります。