FXのおすすめ本は?難易度やトレードスタイル、心構えなど幅広いテーマで紹介
更新日時:
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FXの勉強をするうえで「本を読むこと」はやはり有効です。
本はインターネットやSNSよりも深い知識を得やすく、順序だてて整理されているのでわかりやすいのがメリット。実店舗の書店やネット書店を見れば、FX関連の本が膨大にあることがわかります。
では、そんな無数の選択肢の中からどれを選んだらいいのでしょうか。
この記事では、FX雑誌編集長がおすすめするFXの本をさまざまなテーマで紹介しています。初心者から中級者まで、おすすめ本を探している人はぜひ参考にしてみてください。
本のセレクト:鹿内武蔵
2022年創刊のFX雑誌『外国為替』編集長。
FX編集者歴は長く、2008年より『FX攻略.com』元副編集長として、取材・編集・執筆に携わる。
多くの勝ち組トレーダーや証券会社を取材してきた経験を活かし、FXが国民的投資になることを目標に、FX、投資ライターとして活動中。
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この記事でわかること
- FXで安定的な利益を出せているトレーダーたちは、本を読んでいる率が高い
- 本は、体系立てて学べることや信頼性が高いことがメリット
目次
FXのおすすめ本【入門&初級編】
まずは初級編として、初心者向けのFX入門本を3冊ご紹介します。
- めちゃくちゃ売れてる投資の雑誌ザイが作った 10万円から始めるFX超入門(ダイヤモンド社)
- いますぐスタートできるFX超入門(KADOKAWA)
- FX用語辞典(幻冬舎)
『10万円から始めるFX超入門』か『いますぐスタートできるFX超入門』のいずれかを読み込めば、FXデビューに必要なことを学べるでしょう。
めちゃくちゃ売れてる投資の雑誌ザイが作った 10万円から始めるFX超入門改訂2版
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(16個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(9個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:73位(財務会計(本))
※2024年1月11日時点
投資系の雑誌で有名なZAi(ザイ)が作ったFX入門本の中で2023年7月時点、最新なのがこちら。
今回は過去の入門本にあるFX会社選びやFXの取引ルールなどの解説にとどまらず、実践的なトレード手法も掲載。10万円の資金でFXデビューすることを目標にした構成になっているので、旧版よりも実践的な内容になっています。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
おそらくみんなが目にしたことのあるベストセラーの最新版です。FX会社の選び方も、為替相場も年々変わっているので、書籍で学ぶならできるだけ新しい情報を仕入れたいところ。
その点、この本は2023年2月出版ですから言うことなし。具体的なトレード手法も参考にできそうですね。
またここの出版社の本は、全般的に図版が綺麗で見やすいです。
本の目次
- 序章 1万通貨VS1000通貨 始め方でこんなに差がつく!FXはギャンブルじゃない!
- 第1章 FXトレードの基本をさくっとマスター
- 第2章 1000通貨だからできるトレードテクニック
- 第3章 知れば知るほど便利なFXのしくみ
- 第4章 ファンダメンタルズ分析の実践練習
- 第5章 テクニカル分析なしでは勝ち目なし!
- 第6章 先輩トレーダーに学ぶトレードスタイル
ココに注目!
第2章 1000通貨だからできるトレードテクニック
FXの基本的な知識を身につけたビギナーが次に覚えたいのが「利益を出せるトレードのやり方」でしょう。しかし、トレードのやり方は無数にある上、どれが本当に有益な手法なのか初心者には判断しようがありません。
この章では、チャートで判断できるFXの代表的なトレード手法を取り上げているので、「FXではこのような考え方でトレードすればいいんだ」と初心者の方でも理解することができます。
まずはこの本で紹介されているやり方をデモトレードで練習しながら、トレードの操作方法に慣れたり、勝率や期待値といった概念を覚えていってはいかがでしょうか。
編集部員も読んでみた!
「FXとは」から始まり、初心者が気を付けるポイントや実践するまでの方法などの情報が網羅的に書かれています。
入門用なのでFXの運用経験がある方にとっては知っている知識が多いとは思いますが、言葉の表現も易しく、図解での説明も多く初心者にとっておすすめの1本だと思います。
■販売データ
筆者 | ダイヤモンド・ザイ編集部 |
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出版社 | ダイヤモンド社 |
発売日 | 2023年2月15日 |
いますぐスタートできるFX超入門 そのままマネるだけの体験型!知識ゼロでも、面白いようによ~くわかる
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(71個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※Amazon売れ筋ランキング:46位(債券・為替・外貨預金)
※楽天ブックスランキング(週間):第89位(金融)
※2024年1月10日時点
どんなジャンルでもそうですが、何かを習得するのに手っ取り早いのは「上手い人の真似をすること」です。
カリスマFXブロガーの「羊飼い」氏が手がけたこの本は「そのままマネるだけの体験型」とあるとおり、書かれている内容を真似するだけでFXを始める土台ができあがります。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
投資未経験の編集者がFXの勉強中に出てきた疑問を抽出。よくある入門本ではフォローされていないFXの初歩の初歩に対して、過剰ともいえるページ数を割いており、まさに入門向けの書籍です。
「FXには興味あるけど、なんか難しそう」と敬遠している人に一度読んでもらいたいです。
本の目次
- 第1章 FXって何?スタート前に知っておきたい基礎の基礎
- 第2章 いざ、FXにチャレンジ!初心者のための基本講座
- 第3章 実践トレード、知っておきたい分析知識を詳しく解説
- 第4章 超カリスマブロガー羊飼い直伝 実践トレードのコツとツボ
ココに注目!
第4章 超カリスマブロガー羊飼い直伝 実践トレードのコツとツボ
この本の作者である羊飼いさん。FX界隈ではとても名の知れた方で、羊飼いさんのブログ(羊飼いのFXブログ)でFXを学んだり、日々の情報収集に役立てたりしている人は少なくありません。
そんな羊飼いさん直伝のトレードアイデアを知ることができるこの章は、これからFXを始める方にも有益なのですが、それよりも現状トレードに行き詰まっている方にとって大きな気づきになるかと思います。
詳しくはご覧いただくとして、相場の節目や実需について学んだらチャートの見え方が変わってくるはずです。
編集部員も読んでみた!
初心者が覚えなければならないFXの知識は膨大にあるけれど、それを順序だてて説明しているので、本の構成のまま読み進めていけばFXの基礎知識をざっくりと知ることができます。
チャートや取引ツールの画面なども多用されているので、本のタイトルどおり「マネするだけ」でいいのも初心者に嬉しいポイントです。
■販売データ
筆者 | 羊飼い |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2022年1月28日 |
FX用語辞典
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(75個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月10日時点
FX会社のOANDA証券(OANDA Japan株式会社)が監修したFX専門の用語辞典。376語収録されており、FXの専門用語のほとんどをカバーしています。
FXの勉強をしていると知らない言葉、用語がたくさん出てくるはず。しかしこの本を手元に置いておけば、初めて目にした用語もサッと調べられます。入門書とセットで買っておくと万全でしょう。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
ネットで検索すれば調べられないことはないのですが、手元にあることが重要なんですよ(個人的に単行本派)。
ちなみにチャプターの終わりにあるコラムは結構踏み込んだことが書かれているので、FXの裏側に興味がある人は読んでみてください。
本の目次
- Chapter1 FX取引の仕組み、外国為替市場に関するキーワード
- Chapter2 取引に関するキーワード
- Chapter3 相場分析で使われるキーワード
- Chapter4 米国経済に関するキーワード
- Chapter5 ユーロ圏経済に関するキーワード
- Chapter6 日本経済に関するキーワード
- Chapter7 英国経済に関するキーワード
- Chapter8 オーストラリア経済に関するキーワード
- Chapter9 その他経済キーワード
- Chapter10 外国市場の主な休場日
- Chapter11 チャート分析に関するキーワード
- Chapter12 MT4に関するキーワード
ココに注目!
Chapter3 相場分析で使われるキーワード
FX初心者がスルーしがちなファンダメンタルズ分析。「なにから学べばいいかわからない!」と開き直っている方は、一度この本のChapter3にある経済用語(中央銀行、金融政策、政策金利など)をとっかかりに学んでみてはいかがでしょうか。
外国為替を取引するわけですから、「相場を動かす要因」の基本のキ程度は理解しておきたいところです。
さらに、次のChapter4で、世界の基軸通貨であるドルを発行している米国の経済に関するキーワード(FRB、FOMC、FF金利など)を丸暗記してください。外為市場関連のニュースがわかるようになってきますよ。
編集部員も読んでみた!
「こんな本がほしかった!」と思うFX初心者は多いと思います。さまざまなメディアや記事を読んで、わからない単語があったときに辞書のように調べられるので、FXの勉強をしているときは常に傍らに置いておきたい一冊。
巻末に五十音順の索引もあるので、ここから調べることが多そう。
■販売データ
筆者 | OANDA Japan株式会社 |
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出版社 | 幻冬舎 |
発売日 | 2018年2月28日 |
テクニカル&チャート分析のおすすめ本
続いてテクニカル指標やチャートパターン、プライスアクションなどを学ぶのにおすすめな本をピックアップしました。
- FXチャートリーディングマスターブック<(ダイヤモンド社)/li>
- パターンを覚えるだけで勝率7割超! FXチャートの読み方(クロスメディア・パブリッシング)
- マーケットのテクニカル分析(パンローリング)
見出しに【初心者向け】【中級者向け】と記載していますので、実力に応じて選んでください。
FXチャートリーディングマスターブック【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(215個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(74個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:34位(証券・金融市場)、74位(債券・為替・外貨預金)
※2024年1月11日時点
「FXはチャートで勝つ!」と断言する為替のプロ、井上義教氏のトレード戦略が学べる本。基本的なテクニカル指標(移動平均線、MACDなど)やローソク足の解説にはじまり、プロのトレード手法、戦略の立て方、勝ち組の振る舞い方まで解説。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
初版が10年以上前の古い本ですが、いまも大きな書店の投資コーナーに並んでいる人気の本です。チャート分析についてわかりやすく解説されているので、初心者でもすんなり読めると思います。
本の目次
- 第1章 チャートリーディングの基本を知ろう!
- 第2章 ローソク足は相場を知る最強のツールだ!
- 第3章 移動平均線の本当の意味を探ってみよう!
- 第4章 MACDの効果的な使い方をマスターしよう!
- 第5章 便利なストキャスティクスの正しい活用法
- 第6章 ボリンジャーバンドのここに注目!
- 第7章 プロのトレード戦術のキモをマスターする
- 第8章 これがチャートリーディングの実態だ!
- 第9章 低リスクで実戦的なトレード手法
- 第10章 正しいマネージメントが大切!
- 第11章 勝ち組投資家のルーティンワークの中身
ココに注目!
第11章 勝ち組投資家のルーティンワークの中身
この章では勝ち組投資家が大切にしているルーティンを学べます。毎朝相場観を確認して、日々ブラッシュアップしていくこと。(分からなくても構わないので)これを毎日の習慣にできれば、FXで成功する可能性は高まるでしょう。
また毎日やることとして紹介されているトレード日記は、筆者が取材した個人投資家のほとんどが実践していることですから、この本で書かれている通りに真似してみてはいかがでしょうか。
巻末にある「FXで勝つためのチェックリスト11項目」は、トレードで失敗しないための戒めとして活用できます。コピーして目につくところに貼っておきましょう。
編集部員も読んでみた!
ローソク足や移動平均線、MACDなど基本的なテクニカル分析を網羅的に勉強できる本です。
ボリュームがあるので「トレード歴ゼロ」の人にとっては少しハードルが高いかもしれませんが、ある程度のトレード歴があり「本格的にテクニカル分析を勉強したい」という熱意がある初心者にはおすすめだと思います。
■販売データ
筆者 | 井上義教 |
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出版社 | ダイヤモンド社 |
発売日 | 2010年10月1日 |
パターンを覚えるだけで勝率7割超! FXチャートの読み方 〜欧米投資家が好んで使うプライスアクションの教科書【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(339個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※Amazon売れ筋ランキング:22位(証券・金融市場)、37位(債券・為替・外貨預金)
※2024年1月11日時点
欧米の投資家が重要視しているプライスアクション(値動き)をわかりやすく学べる一冊。
「勝率7割超」を実現するための18通りの売買シグナル(チャートパターン)を、さまざまなメディアで活躍する国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリストの陳満咲杜(ちん・まさと)氏が解説しています。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
プライスアクションといえばパンローリング社から出ている『プライスアクショントレード入門』という本が有名なのですが、今回は初心者向きで読みやすいものとしてこちらを推薦します。
ローソク足から声が聞こえるようになるまでチャートを見続けてみて!
本の目次
- 序章 トレンドが形成される背景とは?
- 第1章 FXの真実・プライスアクションとは何か?
- 第2章 プライスアクションをより輝かせる最強テクニカルGMMAの見方、使い方
- 第3章 プライスアクション&GMMAを使った実戦売買
- 第4章 相性抜群!トラッキングトレードとプライスアクション&GMMA 仮想通貨にも使える!
ココに注目!
第1章 FXの真実・プライスアクションとは何か?
この章ではプライスアクションとはどのような分析方法なのか、そしてどのようにトレードに活用するのかを、とてもわかりやすく解説しています。
まずはここで紹介されているピンバー、スパイクハイ・ロー、スラストアップなどの基本の形を覚えて、チャートで探してみましょう。本書のタイトルのように7割近い確率で値動きの変化を示唆しているはずです(短期足だとダマシが多くなるので注意)
移動平均線などの指標(インジケーター)は過去の値動きをもとに算出されているため相場の変化に遅れがちですが、プライスアクションを使えばより早く変化を察知できます。
「移動平均線のゴールデンクロスで思惑通りの値動きをしたもののあまり値幅を取れない…」という悩みは、プライスアクションを今までの手法に組み込めば解決するかもしれません。
編集部員も読んでみた!
初心者の私としては「第1章 トレンドが形成される背景とは?」が特に参考になりました。値動きが生まれる要因や、損切・利益確定時のレートの動き方など、チャートを見る際に身につけたい前提知識が詳しく解説されています。
ただ専門用語が多いので超初心者にはやや難しい印象。ある程度FXの基礎知識があった方が、実践に活かしやすいと思います。
■販売データ
筆者 | 陳満咲杜(ちん・まさと) |
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出版社 | クロスメディア・パブリッシング |
発売日 | 2018年8月31日 |
マーケットのテクニカル分析 トレード手法と売買指標の完全総合ガイド【中級者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(427個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(20個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:9位(証券・金融市場)、35位(株式投資・投資信託)
※2024年1月11日時点
1980年後半に出版された、テクニカル分析本の原典ともいえる『先物市場のテクニカル分析』。それを全面改訂したのが、この『マーケットのテクニカル分析』です。
テクニカル分析について基礎、主要なトレンド反転・継続パターン、代表的なテクニカル指標、トレード戦略など一通りのことを学べます。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
著名な為替のプロや稼いでいる個人投資家さんたちの取材の中で、このFX本はよく耳にしました。
雑誌の仕事を始めたばかりの頃に『先物市場のテクニカル分析』を読んだのですが、まさしくテクニカル分析の参考書といえます。原典に触れたい人は手にとってみては?
本の目次
- 第1章 テクニカル分析の哲学
- 第2章 ダウ理論
- 第3章 チャートの仕組み
- 第4章 トレンドの基本概念
- 第5章 主要な反転パターン
- 第6章 継続パターン
- 第7章 出来高と取組高
- 第8章 長期チャート
- 第9章 移動平均
- 第10章 オシレーターとコントラリーオピニオン
- 第11章 ポイント・アンド・フィギュア
- 第12章 ローソク足 グレッグ・L・モリス
- 第13章 エリオット波動理論
- 第14章 サイクル
- 第15章 コンピューターとトレードシステム
- 第16章 マネーマネジメントとトレード戦術
- 第17章 株式と先物の関連性―市場間分析
- 第18章 株式市場の指標
- 第19章 要点整理―チェックリスト
ココに注目!
第2章 ダウ理論
使えるテクニカル分析を探したいと思うのであれば、まずはテクニカル分析の基礎となるダウ理論は押さえておきたいところではないでしょうか。
別にこの書籍を手に取らなくても、基本的な解説はインターネットのメディア、ブログ、YouTubeなどでも学べはしますが、おそらく表面的な理論の解説に止まっているのではないでしょうか。
この本では、ダウ理論の解説はもちろん、それにまつわる興味深い知見を得られます。ちなみに、ダウ理論がどのくらい機能するか気になるかと思いますが、本書によると『1920〜75年でダウ理論に基づくシグナルは、工業株平均と輸送株平均の動きの68%、S&P500指数の動きの67%をとらえている(バロンズ紙より)』とのことです。
編集部員も読んでみた!
ダウやエリオット波動などの理論からチャートの引き方や見方まで、テクニカルに関することはほとんど網羅しているので、テクニカルに関する勉強をしたいならこの本1冊で十分。序盤でダウ理論について解説しているところは、個人的にこの本で最も重要だと思いました。
ただし、とにかく分量が多く文章表現も硬いので、すべてを覚えようとするのではなく、ざっと全体に目を通して気になったところだけあとでまた見返すなど、辞書的に使うのがおすすめです。
■販売データ
筆者 | ジョン・J・マーフィー |
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出版社 | パンローリング |
発売日 | 2017年11月12日 |
ファンダメンタルズ分析のおすすめ本
ファンダメンタルズ分析の必要性に関してはいろいろな意見がありますが、本気でFXに取り組むのであれば、為替相場が動いている要因の一端を知っておくべきでしょう。
ここではファンダメンタルズを学ぶのに役立つ本を2冊ご紹介します。
- 第7版 投資家のための 金融マーケット予測ハンドブック(NHK出版)
- 外為白書2022(第13号)(外為どっとコム総合研究所)
第7版 投資家のための 金融マーケット予測ハンドブック【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(110個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(5個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:54位(証券・金融市場)
※2024年1月11日時点
著名人に「ファンダメンタルズを学ぶのにおすすめな一冊」を聞いたときに、多くの人がおすすめしてくるのがこれ。
内容は教科書的・参考書的で、一見すると専門書ならではの堅苦しさを感じますが、経済に詳しくなくてもすらすら読めます。
「テクニカルだけで十分だからファンダメンタルズは必要ないよ」という人も、各国の金利と重要指標は学んでおいて損はありません。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
ファンダメンタルズが必要か否かはトレードスタイルだったり個人の考えによるのですが、個人的にはFXをするのならトレードしている通貨を発行している国の金利や金融政策くらいは頭に入れておくべきだと思っています。
そのくらいの知識がないと、いまどんなテーマで為替相場が動いているのかわからないですからね。
本の目次
- 第1章 金利・為替予測とは何か
- 第2章 国内経済の見方
- 第3章 国内金利・金融政策の読み方
- 第4章 米国経済の見方
- 第5章 米国金利・金融政策の読み方
- 第6章 ユーロ圏経済・金融の見方
- 第7章 英国経済・金融の見方
- 第8章 オセアニア経済・金融の見方
- 第9章 エマージング経済・金融の見方
- 第10章 商品市況の見方
- 第11章 為替市場の見方
- 第12章 テクニカル分析の基礎
ココに注目!
第XII章 テクニカル分析の基礎
ファンダメンタルズ分析と対極をなすテクニカル分析を解説している章なのですが、一通りテクニカルを学んだ初心者が読むと大きな気づきを得られるかもしれません。
FX初心者時代の筆者が興味深かったのは「テクニカル分析の有効性について」。
テクニカル分析への批判(効率的市場仮説とランダムウォーク理論からの批判、ファンダメンタルズからの批判)や、その批判に対する最近の動きについては、テクニカル分析でトレードしている人すべてに読んで欲しいです。
編集部員も読んでみた!
ページ量が多く、内容もこと細かく解説されています。量は多いものの表やグラフが入っていたり、基礎的な部分から解説をしてくれていることもあって、内容が全く頭に入ってこないような辞書系の本ではありません。
ただFXに特化した本ではなく、経済や金利、金融政策についての各国の動向や見方がメインなので「FX経験者が上級者を目指すための本」といった印象です。
■販売データ
筆者 | 三井住友信託銀行マーケット事業 |
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出版社 | NHK出版(第7版) |
発売日 | 2020年3月27日 |
外為白書2022(第13号)【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(1個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
国内唯一の為替専門研究機関として2009年に設立した外為どっとコム総研が、毎年出版している「外為白書」の最新版。
2022年の主要通貨ペアの価格変動の要因を考察している章と、その年の大きなテーマを特集している章(今号はコロナ禍からの経済復興)がファンダメンタルズの勉強に役立ちます。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
ファンダメンタルズの教科書として役立つのはもちろんなのですが、個人的にFX初心者に読んで欲しいのが第4章の「2022年のFX投資家動向」。
外為どっとコムで取引している個人投資家へのアンケート結果を公開しており、トレーダーの実態といいますか、現実を知ることができます。
本の目次
- 第1章 2022年1月〜2022年12月の相場のあゆみ
- 第2章 特集「2022年の各マーケットを振り返る」
- 第3章 業界のあゆみ
- 第4章 2022年のFX投資家動向
- 外為どっとコム総研2022年活動報告
ココに注目!
第4章 2022年のFX投資家動向
この章では、外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」の利用者(約56万口座)が2022年にどのような取引を行ってきたのかを知ることができます。
口座開設者の年齢分布、口座開設期間、取引している通貨ペア、取引者の平均証拠金、注文あたりの平均取引数量、取引者の損益などを把握することで“FXの現実”が見えてくるでしょう。
編集部員も読んでみた!
さまざまな年度の外為白書を読んだことがありますが、この本のおもしろいところはやはり「投資家動向」だと思います。外為どっとコムの利用者のデータではありますが、年齢や取引している通貨ペア、資金量など興味深いデータを見ることができます
資金10万円以下の少額トレーダーもう相当数いることがわかったりするので、「自分と似たようなトレーダーもたくさんいる」ということがわかり親しみがわきます。
■販売データ
筆者 | 外為どっとコム総合研究所 |
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出版社 | 外為どっとコム総合研究所 |
発売日 | 2023年5月12日 |
トレードスタイルのおすすめ本
次はトレードスタイルごとにおすすめのFX本を紹介します。
スキャルピング、デイトレード、スイングトレードという3つのトレードスタイルごとに数冊ピックアップしました。
- 世界一わかりやすい!FXチャート実践帳〈スキャルピング編〉(あさ出版)
- FX デイトレードのすごコツ80(すばる舎)
- クイズを解いて勝率アップ! FX チャート&資金管理 実践トレーニング(ソーテック社)
- デイトレード(日経BP)
- ずっと稼げるロンドンFX(自由国民社)
まだトレードスタイルが定まっていない人は、自分に適したスタイルを探すために一通り読んでみてはいかがでしょうか。
世界一わかりやすい!FXチャート実践帳〈スキャルピング編〉【スキャルピング・初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★☆☆(98個の評価)
楽天ブックス評価:★★★☆☆(24個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:152位(債券・為替・外貨預金)
※2024年1月12日時点
いつも書店の投資コーナーに置いてある人気の「チャート実践帳」シリーズより。
スキャルピングがどんなトレードで、どんなメリット・デメリットがあるのかという初歩的なところから学び、教えられた手法を身につけるために例題をひたすら解いていくという構成。真面目に取り組めば、スキャルピングの手法を一つマスターできているはずです。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
日本では好きな人も多い、スキャルピングについて学べる本ですね。本の後半にある例題をクリアしたら、次はデモトレードで動いているチャートを見て、エントリーのタイミングを探ってみるといいでしょう。
Chapter6はトレードで大切なことが書かれているのでしっかり理解しておいてくださいね!
本の目次
- Chapter1 スキャルピングを始めよう
- Chapter2 スキャルピングで使うテクニカル指標
- Chapter3 エントリーのタイミングを決める条件
- Chapter4 スキャルピングの基礎力をつける25問
- Chapter5 勝率を上げるタイミングの判断力が身につく8問
- Chapter6 リスク管理力がしっかり身につく8問
ココに注目!
Chapter2 スキャルピングで使うテクニカル指標
この本の良い点は、スキャルピングの手法が事細かく書かれていること。
エントリーのタイミングを探すチャートの時間足や利用するテクニカル指標の種類とその期間などが詳しく紹介されています。はじめてトレードに挑戦する人でも再現できるのではないでしょうか。
編集部員も読んでみた!
この本の特徴は「問題集」になっているところ。スキャルピングの手法について解説するコンテンツもありますが、問題集にも大きくページが割かれています。そのため「概要だけじゃなく実践的な知識を身に付けたい」という人にはおすすめの一冊だと思います。
問題を解きながら読み進めていくには根気が必要だと思いますが、スキャルピングを身に付けるにはそのくらいの熱意が必要ということなのかもしれません。
■販売データ
筆者 | 二階堂重人 |
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出版社 | あさ出版 |
発売日 | 2011年6月24日 |
FX デイトレードのすごコツ80【デイトレード・初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★☆☆(11個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
専業トレーダー、二階堂重人氏によるFX本の最新刊。
『約20年、主にデイトレードで相場を勝ち抜いてきた著者が、その豊富な経験から見いだした「勝つためのコツ」を80個まとめました!』とあるように、トレード手法のアイデア集的な一冊。
FX初心者向けの入門本を読んだその次、2冊目のFX本としておすすめです。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
初心者向けとして取り上げさせてもらいましたが、FX未経験者よりもトレード経験済みの人が読んだ方が多くの気づきを得られそうです。「この“すごコツ”と“すごコツ”を組み合わせてみたらすごい手法ができるかも…」なんて妄想が止まらないかも。
本の目次
- 第1章 トレード基本編
- 第2章 上位足チャート編
- 第3章 リスク管理編
- 第4章 スキルアップ編
- 第5章 思考編
ココに注目!
第4章 スキルアップ編
トレードルールを作った。デモトレードで好成績を出した。そしていよいよ自身の資金を投じて本番のトレードを行うわけですが、どんなにデモトレードで右肩上がりに口座資金が増えていても、なぜか本番では思った通りにいかないものです。
そんな時に熟読して欲しいのがこの第4章。トレードノートをつけて、自分が勝ちやすい状況と負けやすい状況を整理して、負けトレードの敗因を分析…これを何回も行っていくうちに負けトレードが減り成績は向上することでしょう(しない場合はメンタルに問題があるかもしれません)
編集部員も読んでみた!
1つのポイントが見開きでまとめられており、普段読書をしない人でも読みやすいように感じました。スキャルピングのコツも本文中で多く紹介されているので、「デイトレとスキャルピングを並行して行っている」という人には特におすすめの1冊です。
また、後半のリスク管理編と思考編では、負けとの向き合い方についても詳しく解説されており、初心者は必見の1冊だと感じました。
■販売データ
筆者 | 二階堂重人 |
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出版社 | すばる舎 |
発売日 | 2023年6月16日 |
クイズを解いて勝率アップ! FX チャート&資金管理 実践トレーニング【デイトレード・初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(216個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
元メガバンク為替ディーラーで現役投資家の鈴木拓也氏が執筆したトレード手法の解説本です。
この本では4つのステップ(相場環境認識→エントリーポイント→MACD・RSI→レバレッジと資金管理)を一つずつ学んでいくことでトレード手法が一つ身につきます。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
自動売買をテーマによく取材させてもらっている鈴木さんの書籍なのですが、裁量のデイトレードを習いたい人に最適なトレーニング本になっています。
初心者の中には「何もわかっていないのに本番トレードを始めてしまう」という無謀な人がいますが、せめてこの本にある練習問題を全部クリアできるくらいになってからにしてほしいものです。
本の目次
- Chapter1 FXで稼ぐための準備と心構え
- Chapter2 チャート分析 相場環境認識編
- Chapter3 チャート分析 エントリーポイント編
- Chapter4 チャート分析 複合技編
- Chapter5 FXの資金管理
ココに注目!
Chapter2 チャート分析 相場環境認識編
FXのトレード手法を探していくと、「環境認識」というキーワードに出会う日が来ます。簡単に説明すると、環境認識とは「今の相場が上昇トレンドなのか下降トレンドなのか、それとも揉み合いなのか」を把握することです。
この章ではそんな環境認識のやり方の一つを学べ、それを行うことの重要性に気づけるでしょう。
本書にも書かれていますが『上位足で相場環境認識をして下位足でエントリーを狙う』ようになってからトレードの成績が好転した人が筆者のまわりにも少なからずいます。伸び悩んでいる方は一度この章をチェックしてみてはいかがでしょうか。
編集部員も読んでみた!
FXの用語やチャートの見方などについて、最低限知識がある人にとって役に立つ本だと思います。逆にFX用語について全く知らない人は理解するのが難しい印象。基本的にはチャートの画像を元に解説されているので、読者が読みやすいような工夫がされています。
演習問題がQ&A形式でたくさんの事例が紹介されているので、ある程度トレード経験がある私にとっては非常に参考になりました。チャートの分析だけではなく、FXトレードにおける資金管理術についても解説されている点も親切だと思います。
■販売データ
筆者 | 鈴木拓也 |
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出版社 | ソーテック社 |
発売日 | 2020年9月19日 |
デイトレード【デイトレード・中級者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(2618個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(157個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:7位(証券・金融市場)、26位(金融・ファイナンス)
※2024年1月12日時点
全米最強のトレーダー養成機関の勝利のノウハウを学べる、ベストセラーの投資入門本。
株式相場を対象としていますがFX(為替相場)に通じることが多いので、FX本としてもおすすめできます。
高勝率で稼げる手法、億トレーダーが使っていた秘伝の手法といった類の本ではなく、投資家として成功するために必要なメンタル、マインド(心構え)を学べる一冊です。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
取材してきた業界人や稼いでいる個人投資家さんたちに「おすすめのFX本は?」と聞くと必ず入ってくる超重要本。20年以上前に初版が出ているのにまだAmazonランキング上位にあることに驚きです。
本の目次
- 第1章 トレーディングの勝者への誘い
- 第2章 優れたトレーダーへの精神修行
- 第3章 「逆境」と「損失」
- 第4章 真の勝者を目指すトレーニング
- 第5章 トレーディングにおける7つの大罪
- 第6章 熟練トレーダーへの道
- 第7章 究極のトレーダーの秘密
- 第8章 10の教訓
- 第9章 究極のトレーダーからの最後の言葉
ココに注目!
第5章 トレーディングにおける7つの大罪
「FXは、いきなり稼げるようになる人は稀で、負けている状態から負けない状態を経てから利益を出せるトレーダーになっていく」
筆者が以前取材したことのあるヘッジファンドのトレーダーが断言していたのですが、彼の言う「負けない状態」になるためのヒントがこの章には散りばめられています。
7つの大罪(1つめは損切りができないこと)を排除する方法が書かれているので、あれこれ試してみたけどFXで勝てるようになれない、袋小路に迷い込んでしまっている方は、自分が7つの大罪を犯してしまっていないか確認してみてください。
編集部員も読んでみた!
「失敗は成功のもと」ということを繰り返し繰り返し教えてくれる本。一冊読み終える頃には、もはや「失敗は必要だ!」と確信することができます。
トレードで失敗すると誰しもイライラしたりカッとなったりするものですが、「この失敗のおかげで自分は着実に成長できた!」とプラスに転換できるようになると思います。
■販売データ
筆者 | オリバ−・ベレス、グレッグ・カプラ |
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出版社 | 日経BP |
発売日 | 2002年10月19日 |
ずっと稼げるロンドンFX【スイングトレード・初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(27個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
ロンドン在住30年の元外銀ディーラーとして、国内のFX会社でセミナー開催、レポート提供している松崎美子氏によるファンダメンタルズ入門本。
中長期のトレンドを狙うスイングトレードを始めるなら習得しておきたい「ファンダ分析」を学べます。為替相場を動かしている「市場テーマ」、あなたはすべて答えられますか?
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
自分が長年関わっていたFX雑誌にずっと寄稿していただいた松崎さんの2017年に出版された書籍。ファンダメンタルズをテーマにしてる時点でかなり難解な感じがしそうなものですが、随所に松崎さんのエピソードがあったりして、FX初心者でもおもしろく読めるのでは?
「ファンダメンタルズは知っておかなきゃいけないのはわかるけど難しそう…」と思っているなら買って損はないでしょう。
本の目次
- 序章 ファンダメンタルズ取引こそFXの王道
- 1章 どの通貨でいつ取引すべきなのか?
- 2章 注目度No.1は中央銀行の金融政策
- 3章 為替を大きく揺るがす6つの市場テーマ
- 4章 トレードにすぐ効く! 6大ツール
- 5章 ファンダ取引で守るべき体験的7原則
- 6章 日本人のための通貨ペア別取引戦略
ココに注目!
3章 為替を大きく揺るがす6つの市場テーマ
FX(特に長期トレード)に取り組む上で、「為替相場(マーケット)を動かすテーマ」の存在は覚えておいて損はありません。
為替に大きく影響する市場テーマはその時々に応じて変わりますが、基本としてこの章で紹介されている6つのテーマは押さえておきたいところです。
昨年は日米の金利差がテーマでしたが、2024年は11月に控える米国大統領選挙が新たなテーマの一つとして注目されるでしょう。
編集部員も読んでみた!
FX業界では「ファンダメンタルズでは勝てない」と明言している人もいるので、ファンダメンタルズ分析の有効性について不安になる人も多いかと思いますが、そんな不安を解消できる一冊です。
中長期の分析に特化した解説本なので、スイングトレードをしたいという人は必読。世界の経済政策なども解説されているので、経済の勉強にもなります。
■販売データ
筆者 | 松崎美子 |
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出版社 | 自由国民社 |
発売日 | 2017年7月14日 |
自動売買のおすすめ本
はじめてのFX取引が裁量ではなく自動売買だという人も最近耳にするようになりました。ここでは完全初心者向けの自動売買本と、EAの運用に興味がある中級者向けの本を紹介しましょう。
- 黄金の卵を産むニワトリの育て方(KADOKAWA)
- IQ162のMENSA会員が教える FX自動売買の基礎と実践(パンローリング)
黄金の卵を産むニワトリの育て方 FXトラリピ最強トレーダーの投資術【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(90個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(5個の評価)
※2024年1月12日時点
個人投資家で自動売買のインフルエンサーである二人による、マネースクエアのリピート系自動売買「トラリピ」解説本。
年利10%を目指せる商品(サービス)としてトラリピが資産運用に向いている理由や、両氏のトラリピのやり方を完全公開しています。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
いまでは色々なFX会社が提供しているリピート系注文の自動売買ですが、その元祖と言えるのが「トラリピ」です。
このタイプの自動売買は相場分析が苦手な人でも利益を出せる可能性があります。副業、不労所得のヒントになるかもしれません。
本の目次
- 第1章 老後2000万円問題が気付かせてくれたこと
- 第2章 トラリピが資産運用に向いている理由
- 第3章 「あっきん」スタイル
- 第4章 「鈴」スタイル
- 第5章 トラリピ成功の極意 心構え編
- 第6章 トラリピ成功の極意 技術編
- 第7章 あっきん×鈴 トラリピ先駆者の本音対談
ココに注目!
第6章 トラリピ成功の極意 技術編
この章では、実際にトラリピでコツコツと資産形成しているお二人のスタイル(トラリピの設定方法)を解説しています。
『少ない資金でトラリピの運用をスタートする方法』『もし30万円でトラリピを始めるなら』と、少額資金の運用アイデアも公開しているので、「まとまった資金はないけどトラリピには興味あるんだよね…」という方もチェックしてみるとよいでしょう。
編集部員も読んでみた!
自動売買の概念を理解するためには裁量トレードの経験が必要かと思いますが、多少なりともその経験があれば、この本の内容(リピート系自動売買)について理解を深めることができると思います。
著者の「あっきん」さんの人生エピソードなども多く書かれており、普通に読み物としてもおもしろく読めます。
■販売データ
筆者 | あっきん、鈴 |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2020年1月24日 |
IQ162のMENSA会員が教える FX自動売買の基礎と実践【中級者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(42個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
世界で有名なFXトレード大会にて自作の自動売買ソフト(EA)で準優勝という結果を残したTrader Kaibe氏の著書。
MT4で使えるEAをテーマにした本で、EA開発者自ら市販EAの選び方やEAの運用方法、ポートフォリオの組み方などを解説。これからEAを運用してみたいビギナーが知っておかなくてはいけないことを体系立てて学べます。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
EAそのものの作り方は書かれていないので、本書はおもにEAを運用する側をターゲットにした本といえます。著者のTrader KaibeさんはEA界隈の超有名人。発売したときは界隈で話題になっていましたね。
本の目次
- 第1章 なぜ今、FX投資をする必要があるのか?
- 第2章 FXは確率論
- 第3章 基本的なトレード手法
- 第4章 本書付属のサインツールを使った手法
- 第5章 自動売買トレードのススメ
- 第6章 自動売買トレード戦略
- 第7章 自動売買プログラム(EA)の紹介
ココに注目!
第6章 自動売買トレード戦略
この章では、実際にEAを使った自動売買を始める際に知っておきたいノウハウを一通り学べます。
ここで取り上げているドローダウンやPF(プロフィットファクター)の見方やカーブフィッティング(過剰最適化)などについて理解しておけば、再現性が全くなかったり一度の負けで退場してしまうような“危ないEA”を回避できるようになるはずです。
編集部員も読んでみた!
自動売買に関する内容だけでなく、そもそもFXで勝つためにはどうすればいいのかについてダウ理論やロジックの優位性などを交えて書いてあり、そのうえで裁量ではなく自動売買の方がいいと筆者は考えているということが伝わります。
筆者が実際に使っているEAのロジックからMT4で実際に始める手順まで、画像付きで記載されているのも非常にわかりやすい印象でした(Windows版のみの手順しか載っていないのが残念でしたが)。
自動売買を始めたい人はもちろん、自動売買をやる予定はなくても「Fxで勝てるようになりたい」人だったら全員にもおすすめできる本だと思います。
■販売データ
筆者 | Trader Kaibe |
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出版社 | パンローリング |
発売日 | 2021年2月15日 |
Amazonランキング | - |
アマゾンリンク:https://amzn.asia/d/fkkfoky
トレード手法のおすすめ本
現在トレードをしている人はトレード手法をテーマにしたFX本も気になるところでしょう。
今回は初心者の方でも読みやすく、試しやすそうな手法を解説している本(一つは雑誌)をセレクトしてみました。
- 外国為替vol.8(tcl)
- 3年でマイナス200万から「副業FXで月収30万ちょい」の人生イージーモードにした件(ぱる出版)
- 武器としてのFX(扶桑社)
外国為替vol.8【初心者向け】
隔月で発売している国内唯一のFX専門雑誌。
業界関係者や著名トレーダー、アナリストのインタビュー記事が豊富です。毎号トレード手法をテーマにした特集があり、一冊から何種類もの手法のヒントが手に入ります。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
私が編集長を務めている雑誌をアピールするのはちょっと恥ずかしいのですが、誌面のクオリティには自信があるのでぜひ一度手に取ってみてください。
vol.8の見どころは80億円トレーダー、テスタさんへのロングインタビュー。FXをされてる方ではありませんが、成功している投資家の言葉はFXトレーダーにも響きまくるはず。FXの知識と技術を学べるコンテンツもたくさんありますよ!
雑誌の目次(vol.8 巻頭特集より)
- 投資家スケーター「トレードは期待値を試すゲーム。確実にみんなでやる方が強い。」
- ヒロシ「教科書を全てマスターした上で教科書以上のことをできる人がとてつもなく稼ぐ。」
- ナナキFX「短期トレーダーはある日突然勝てるようになる。それまでリスクを取りすぎず我慢できるかが肝要。」
- FXで馬「「人に説明できない」「言語化できない」「再現性がない」トレードで勝ち続けているトレーダーはいない。」
- 鉄壁の資金管理術
ココに注目!
【特集】3年後に資金を10倍にする「FX生存戦略」
vol.8号の特集ページです。資金を大きく増やすことがテーマ。
為替相場で長く戦ってきた歴戦のトレーダー4人に「相場で生き残る秘訣と勝ち組に転身できた契機」を聞いたインタビュー記事で構成されています。
編集部員も読んでみた!
さまざまな著名トレーダーに対するインタビューが多数掲載されていますが、さすが紙の雑誌だけあって記事としてのクオリティの高さが印象的。
トレードに対するスタンスが勉強になることはもちろん、普通に読み物としておもしろいです。FX業界を俯瞰するような視野も手に入るので、やはりこれは雑誌ならではですね。
■販売データ
筆者 | 外国為替編集部 |
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出版社 | tcl |
発売日 | 2023年6月21日 |
3年でマイナス200万から「副業FXで月収30万ちょい」の人生イージーモードにした件【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★☆☆
Amazon評価:★★★★☆(72個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月12日時点
筆者のカニトレーダーさんはYouTubeでトレードの生配信を3年以上続けており、13か月連続プラスを実現。視聴者を前にして行っているトレード手法をこの本であらためて解説しています。
失敗トレードを知ること(2章)、メンタルを磨くこと(3章)、勝てるルールを作ること(4章)を理解してから、最後の5章でオーダーブックを利用した手法の全貌を学びましょう。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
YouTubeの生配信で勝ちトレードも負けトレードもすべてさらけ出しているのを見て、当時衝撃を受けた記憶がありますね。それから何度も取材させていただいているのですが、この一冊にカニトレーダーさんのすべてが詰め込まれていると思います。
OANDA証券のオーダーブック・オープンオーダーを使う手法は、僕も勉強させてもらいました。
本の目次
- 第1章 「トレード依存症」を克服して、ストレスフリーに月30万円稼ぐまで
- 第2章 8つの「失敗トレードあるある」を知り、勝率を爆上げする
- 第3章 「豆腐メンタル」を「神メンタル」に変えて、勝ち組トレーダーに!
- 第4章 勝率51%以上の手法なら、永遠に勝ち続ける「ルール」の作り方
- 第5章 オーダーブックで1000万円を達成した私の手法、その基本と応用
ココに注目!
第3章 「豆腐メンタル」を「神メンタル」に変えて、勝ち組トレーダーに!
損切りができない。負けた直後にリベンジトレード癖が抜けない。ポジションを持っていないと落ち着かない——。
FXで勝てない理由はいくつも挙げられますが、そのほとんどがメンタルに起因するものであることがわかってきます。
この章では、裁量トレードで陥るダメなメンタルを改善する具体的な方法が書かれています。特に『メンタル問題の8割を一発で解決する方法』は、これだけで改善する人は多いのではないかと思います(そのかわりトレードで受ける刺激・興奮がなくなります)
編集部員も読んでみた!
著者がトレーダーとして失敗した原因を紐解き、メンタル、手法、知識などを広く解説してくれる本となっており、FX未経験者でも手に取りやすい内容となっています。序盤は初心者でもわかりやすく、難しすぎて挫折することはないと思います。
本格的なFXの話題になるのは第2章からで、特に4~5章に関してはFXの取引手法やルール、おすすめのサービスやツールの見方を詳細に解説してくれているためしっかりと理解しておきたいところです。
■販売データ
筆者 | カニトレーダー |
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出版社 | ぱる出版 |
発売日 | 2021年2月4日 |
武器としてのFX【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(251個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月13日時点
10万部超のベストセラーである初の著書『東大院生が考えたスマートフォンFX』から4年。
最新本『武器としてのFX』では、田畑氏の新たな手法(ボラティリティを意識したトレード方法)を知ることができます。大きく動く場面で大きな値幅を取りたいと考えているなら一読の価値アリです。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
昔の手法が逆張りだとしたら今回は順張りの手法で、やり方もかなり変わっています。指標(インジケーター)を使ったテクニカルな手法が合わないなら、田畑さんのような手法を試してみるのもいいかもしれませんね。
本の目次
- 第1章 ランダムウォークからの脱出
- 第2章 「黄金の15%の時間」を探す旅
- 第3章 「需給」と「日足」はトレンドを探す鍵
- 第4章 ファンダメンタルズ分析とは食材探し
- 第5章 VIX指数で相場の加速度を測る
- 第6章 トレード習得すべき三種の神器
- 第7章 僕がどんなトレードをしてきたのか
ココに注目!
第5章 VIX指数で相場の加速度を測る
日本語で恐怖指数といわれるVIX指数(Volatility Index)は、S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティインデックスです。
株価指数のほか為替相場とも相関関係にあるといわれ、チェックしている有名な個人投資家は少なくなく、為替アナリストのレポートでもよく用いられます。
この章ではVIX指数について具体的に言及されており、相場観作りのアイデアを探している方にとってヒントになるかと思います。
編集部員も読んでみた!
FXの基礎用語について何も知らないとやや理解が難しい内容かもしれませんが、文中では「もし僕が初心者だったら…」のように初心者目線に立って解説してくれる点が良いと思います。
複雑な内容については図を用いて説明されており、内容も筆者の経験に沿った実用的な内容ではあるもののFXトレードを始めて1〜2ヶ月の自分にとっては少し難しい印象でした。
■販売データ
筆者 | 田畑昇人 |
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出版社 | 扶桑社 |
発売日 | 2019年12月20日 |
資金管理のおすすめ本
FXで長く稼いでいくにはトレード手法、メンタルに加えて「資金管理」が大事だと言われています。
ここでは、そもそも資金管理が何なのか、資金管理の具体的な方法を学べる良書を2冊紹介します。
- 勝てない原因はトレード手法ではなかった FXで勝つための資金管理の技術(パンローリング)
- ザ・トレーディング(FPO)
勝てない原因はトレード手法ではなかった FXで勝つための資金管理の技術【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(252個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(4個の評価)
※Amazon売れ筋ランキング:52位(債券・為替・外貨預金) ※2024年1月13日時点
「FXで勝つには資金管理が大事」という声を耳にしたことがある人は少なくないでしょう。その具体的な方法を学べるのが、FXや投資関連で多数の著書がある伊藤彰洋氏と鹿子木健氏によるFX本です。
勝率とリスクリワードの関係や、期待値、平均コスト、ポジションサイズの計算式などを投資初心者でもわかるように書かれているので「はじめての資金管理本」としておすすめ。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
「優位性がありそうな手法を手に入れたけど損失ばかり…」という悩みを抱えているなら、この本にあるポジションサイズの決め方から覚えていくと成績が変わるかもしれません。巻末付録の鹿子木さんの手法は再現性が高くておすすめです。
本の目次
- 第1章 資金管理だけで勝てる理由
- 第2章 プロが教える資金管理の間違い
- 第3章 資金管理で覚えておくべき基礎知識
- 第4章 資金管理の実際に必要な計算式
- 第5章 トレード許可証と実例紹介
- 第6章 一攫千金を狙うための資金管理の考え方
- 第7章 「トレード手法」を「最高のトレード手法」に変えるのは資金管理
- 巻末付録 「鹿子木式10の勝ちパターン」と「勝ちパターン1」について
ココに注目!
第1章 資金管理だけで勝てる理由
FXでなかなか稼げるようにならない方の中で、絶対に勝てる手法(聖杯)を追い求めている人はいませんか?
ちょっと試しただけで「これは使えない」と言って次の手法を試していくことを繰り返しているようでは、おそらくいつまで経ってもお望みの結果は得られないでしょう。
そのような聖杯探しの袋小路に入っている方にこそ必要なのが、資金管理をテーマにしているこの一冊です。第1章を読めば「FXで勝つ方法は、手法ではなく資金管理である」ことに気づかされるでしょう。
編集部員も読んでみた!
テクニカル分析やファンダメンタル分析のような「具体的なトレード手法」について学ぶ前に、必ず読んでほしい本。利食い・損切りポイントをしっかり決めて、リスクリワード(損益の平均値 / 見込額)をきちんと管理しましょう。というのがこの本の主旨です。
スキルというより、トレーダーとしての最低限のスタンスを身につけるのに最適。一見複雑そうに見える計算方法が多く紹介されますが、用語解説を織り交ぜているので初心者でも内容が入ってきやすいと思います。
■販売データ
筆者 | 伊藤彰洋、鹿子木健 |
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出版社 | パンローリング |
発売日 | 2019年9月14日 |
ザ・トレーディング──心理分析・トレード戦略・リスク管理・記録管理【中級者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(297個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)取扱なし
※Amazon売れ筋ランキング:9位(証券・金融市場) ※2024年1月13日時点
世界500万部のベストセラー、世界中の投資家が読んできたFX本の古典『投資苑』の改訂版。
精神分析医でありトレーダーでもある著者が投資苑で提唱した3つのM(MIND:心理分析、METHOD:トレード戦略、MONEY:リスク管理)に本書ではMANEGEMENT:記録管理を追加。FX取引で成功するために必要なことをすべて学べます。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
この本の元ネタの『投資苑』は、FX雑誌に関わり始めた10年以上昔から有名でしたね。本書で初めて2%ルール、6%ルールの管理方法を知った記憶があります。
本の目次
- 第1章 個人の心理
- 第2章 集団の心理
- 第3章 古典的チャート分析
- 第4章 コンピューターを使ったテクニカル分析
- 第5章 出来高と時間
- 第6章 マーケット全般の指標
- 第7章 トレーディングシステム
- 第8章 トレーディング対象商品
- 第9章 リスク管理
- 第10章 実践的なトレーディングの詳細
- 第11章 トレードの適正な記録管理
ココに注目!
第11章 トレードの適正な記録管理
原著『投資苑』では書かれていなかった4つめの「M」記録管理(Management)について解説している章です。
「トレード日記・記録をつける重要性はなんとなく理解しているけど、具体的にどうやって書いたらいいかわからない」といって後回しにしている方、そもそも記録をつける重要性に気づけていない方は、この章にあるやり方を真似するところから始めて、その効果を確かめてみてはいかがでしょうか。
編集部員も読んでみた!
さまざまなテクニカル指標の使い方がかなり具体的に解説されているのですが、とにかく分厚い本なので読破するためにはかなりの時間が必要。必要そうなところだけ拾い読みするというのもアリだと思います。
ただ、冒頭部分のメンタル的な解説に関しては全トレーダーが読むべきですね。トレードで成功するためには努力が必要だということを実感します。
■販売データ
筆者 | アレキサンダー・エルダー |
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出版社 | FPO |
発売日 | 2019年3月1日 |
メンタル・心構えのおすすめ本
昔からメンタルや心構え(マインド)に関するFX本、投資本は多く、「どうやったら投資で稼げるのか」は永遠のテーマなのかもしれません。
ここからは、FXを長く続けるうえで早めに読んでおきたい、メンタルや心構えをテーマにしたFX・投資本を紹介します。
- 投資で失敗する人成功する人(自由国民社)
- 投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について(ダイヤモンド社)
- ゾーン — 相場心理学入門(パンローリング)
投資で失敗する人成功する人―あなたの人生を貧しくする投資のウラ側【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★☆
Amazon評価:★★★★☆(16個の評価)
楽天ブックス評価:-(未評価)
※2024年1月13日時点
FXにかかわらず投資に興味を抱いている段階の人たちにおすすめの一冊。安易に投資を始めることを良しとしない著者が「投資」をテーマに語り尽くします。
「投資で失敗する人がやっていること」や、大っぴらには語られない「初心者が気づかない投資のウラ側」の章は一読の価値あり。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
FX関連の著書が多い鹿子木さんによる、最近の投資ブームに警鐘を鳴らす書籍。投資を普及したい身としては考えさせられることが多かったです。
本の目次・概要
- 第1章 投資は煽られてするものではない
- 第2章 投資で失敗する人がやっていること
- 第3章 初心者が気づかない投資のウラ側
- 第4章 投資を有益なものに変える考え方
- 第5章 投資で成功するために再確認すべきこと
- 第6章 成功している投資家が実践する9つのこと
ココに注目!
第1章 投資は煽られてするものではない
2024年から新NISAが始まり、様々なメディアで投資が取り上げられて投資熱が高まる今日だからこそ手に取るべき一冊。
みんながやっているから、世間で流行っているからといった程度の理由ですぐに投資を始めるとどうなってしまうのかがこの章で理解できます。
FXもそうですが、安易に始めて簡単に資金を増やせるようになるわけないんですよね。なんとなくで始めて「失敗する人」になってしまうのではなく、この本を読破して「成功する人」になれるよう努力したいものです。
編集部員も読んでみた!
投資を始める前に「投資とはまず何なのか」や「投資を始める前に知っておかなければならないこと、心構え」などが多く書かれています。
無知のまま投資を始めてしまうことのリスクや愚かさなどが如実に書かれていますが、本当に投資を始めるタイミングや方法など「どうしていけばいいか」も解説されています。投資を始める前に読んでおいた方が良いのではと思う一冊です。
■販売データ
筆者 | 鹿子木健 |
---|---|
出版社 | 自由国民社 |
発売日 | 2022年9月27日 |
投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について【初心者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(41個の評価)
楽天ブックス評価:★★★☆☆(4個の評価)
※2024年1月13日時点
デリバティブ(金融派生商品)を知り尽くす金融のプロが書いた金融本であり投資本。
FXで稼ぐための勉強をしてきた人たちが勘違いしている12の誤解についてわかりやすく解説。一読することでFXに、為替相場に対する考え方が変わるかもしれません。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
スキャルピングの億トレーダーさんが「影響を受けた」と言って教えてくれた本です。初心者向けとしておすすめしていますが、一通りFXの勉強をしたあとに読むと「誤解していたのかどうか」がわかっておもしろいです。
本の目次
- PART1 誤解01 プロや学者は金融の全てをわかっている
- PART2 誤解02 ファンダメンタルズがわかれば相場で勝てる
- PART3 誤解03 「チャートは全てを語る」あるいは「チャートはオカルトである」
- PART4 誤解04 為替相場は国力を反映する
- PART5 誤解05 日本国債は日本国民が買っているので破たんしない
- PART6 誤解06 巨大投資家が市場を牛耳っている
- PART7 誤解07 金融政策でデフレは解決できる
- PART8 誤解08 市場はうまく規制できる
- PART9 誤解09〜12 投資にまつわる4つの致命的な誤解について
ココに注目!
PART9 誤解09〜12 投資にまつわる4つの致命的な誤解について
どの「誤解」も興味深いのですべておすすめしたいのですが、ここでは多くのFX初心者が誤解しているであろう誤解10「投資では相場の読みが大切」、誤解11「短期予測より長期予測のほうが難しい」、誤解12「勝率を上げれば投資成績は良くなる」をピックアップします。
勝率90%でも稼ぎ続けられない手法はあるし、勝率40%でも年間プラスになる手法があるということを、初心者の方には早く気づいて欲しいです。
編集部員も読んでみた!
この本はトレードのハウツー本ではなく「国際経済の解説書」。ネットでよく見かける通説の間違いを指摘している部分などは普通に勉強になるので、トレーダーでなくても一読の価値あり。
株式市場・債券市場・為替市場と総合的に知識を得られるので、トレーダーの基礎知識向上としても読んでおいた方がいいと思いました。
■販売データ
筆者 | 田渕直也 |
---|---|
出版社 | ダイヤモンド社 |
発売日 | 2015年7月25日 |
ゾーン — 相場心理学入門【中級者向け】
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★☆☆
Amazon評価:★★★★☆(856個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★☆(90個の評価)
※2024年1月13日時点
「トレードの成功は手法や戦略よりも心のあり方によって決まる」
著者マーク・ダグラス氏の言葉です。この本ではFX含むトレードで成功するために必要なメンタルを手にいれるノウハウが書かれています。
トレード中に怒り、恐怖、不安、後悔といった感情が入り混じった経験があり、「損失を出したあとすぐに取り戻したくてフルレバレッジでエントリーしてしまう」「含み益が減ってしまうのが怖くて当初の目標より前で利食いしてしまう」といった習慣をどうにかしたいのなら、この本が役に立つはずです。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
FXで成功している個人投資家さんの中には「手法は二の次。もっとも大事なのはメンタル!」と断言する人もいます。愛読書にこの『ゾーン』を挙げるトレーダーさんが多いのは、きっとそういうことなんでしょうね。
本の目次
- 第1章 成功への扉――ファンダメンタル分析か、テクニカル分析か、それとも心理分析か
- 第2章 トレードの誘惑(そして落とし穴)
- 第3章 責任を取る
- 第4章 一貫性――心理状態
- 第5章 認識の力学
- 第6章 マーケットの観点
- 第7章 トレーダーの優位性――確率で考える
- 第8章 信念の役割
- 第9章 信念の性質
- 第10章 信念がトレードに及ぼす影響
- 第11章 トレーダー的思考法
ココに注目!
第3章 責任を取る
『トレーダーとして大成するにはいかに自分で責任を取れるか』
この章にある筆者の好きな一節です。
FXでは損失を出したあとの振る舞いによってその後のトレード成績が大きく変わってしまいますが、初心者ほど損失を出した後に破滅的な行動を選んでしまいます。
そのような行動をどうして取ってしまうのかを、この章では「心のありよう」から紐解いていきます。
作者の文章が難解な上、翻訳された文章なため分かりにくいかもしれませんが(特に例えの部分)、心に刺さる箇所はいくつもあるので、リベンジトレードをしなくなるまで繰り返し読んでほしいです。
編集部員も読んでみた!
タイトルのとおり、相場の解説本ではなく「心理学」の話です。成功できないトレーダーが陥りがちな心理はなぜ起こるのか、回避するためにはどんな訓練をしたらいいのかが解説されています。
分厚い本なので「読破すること」自体の苦労はあるものの、初心者が相場に向き合うための心構えとして、読んでおいて損はない内容だと思いました。
■販売データ
筆者 | マーク・ダグラス |
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出版社 | パンローリング |
発売日 | 2002年3月13日(第1版) |
初心者向けのマンガ
FXの本の中には、一般的な本文と図版による構成のものだけでなく、本文と図版にマンガを加えたものや、コミックスタイプのマンガ本もあります。
ここでは、発売日に投資ジャンルのAmazonランキングにランクインするFXマンガを一つご紹介します。
FX戦士くるみちゃん
編集部おすすめ度(1~5段階):★★★★★
Amazon評価:★★★★☆(680個の評価)
楽天ブックス評価:★★★★★(3個の評価)
※2024年1月13日時点
FXをテーマにしたマンガです。おすすめ本として紹介するのは異色かもしれませんが、初心者がトレードをしているときの心情を覗き見できます。
本当は誰もが経験する失敗を一通りこなしてから読むと共感の度合いが大きいのですが、FXを始める前に読んでも勉強になること多し。
このマンガで描かれている「トレードで絶対にやってはいけないこと」をやらなくなったら初心者卒業です。
つまり、エンターテインメントとしては素晴らしいですが、この本の通りのトレードをやるとほぼ確実にお金が減るという、悪いお手本として有用です。
監修者(FX雑誌編集長):鹿内氏コメント
『チャートが1mmうごくたび、涙があふれてとまらない――!! 楽してお金儲けをしたいすべての人へ送る、心臓ゆさぶる女子大生・FX・コミックス!』 このマンガのセールスコピーなんですけど、トレードで涙出てきてる時点でダメ(笑)
これからFXを始める方には、心臓がゆさぶられないロットをまずは見つけてほしいですね。
ココに注目!
第1話
『叶うなら時間を巻き戻してください』第1話のタイトル見開きにあるセリフなんですが、FX初心者はみな、このセリフを叫んだり、呟いたり、心の中で唱えたことがあるかと思います。
筆者の私自身も何度も何度も叫んだことがあります(叶うわけないのに)。早く笑いながらこの漫画を読めるようになりたいものです…。
編集部員も読んでみた!
マンガなので、サクサク読みながらFXについて学ぶには最適。FXの技術というよりも、とにかく「損切り」や「メンタル」の重要性をストーリーを通じて強く訴えてきます。
ただ、可愛いイラストとは裏腹にFXで大損をする女の子たちの心情がかなり重く表現されているので、正直FXを始める前に読んだら「FX怖い」という印象を持つかも…
概要
- 1〜4巻発売中(2023年7月16日時点)
■販売データ
筆者 | でむにゃん(原著)、炭酸だいすき(著) |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2021年7月21日(第1巻) |
FX本を読むと本当に稼げるようになるの?FX雑誌編集長の回答
この記事の監修者である、FX雑誌編集長の鹿内氏に「そもそもFX本を読む意味はあるの?」「どんなときに活きるの?」という初心者ならではの疑問をぶつけてみました。
得られた回答を紹介します。
一発退場後に本気で学び直すための参考書がわりに購入するケースFX専門雑誌に関わってかれこれ十数年。たくさんの個人投資家、実力派のトレーダーの方々に取材し話を伺ってきた経験から言いますと、ほとんどの方がFXや投資の本を読み込んでいます。 ネットのコンテンツが増えてきたここ数年は、ネットにある情報で「FXの基本的なことを学んだ」という人もいますが、一回大負けして退場した後に本気で取り組むためにFX本で学び直したというパターンも多い印象です。 |
ただし、FX本を読んだ冊数とFXの実力が比例するわけではありません。そのことは留意してほしいです。スタッフの一人にFX本コレクターがいまして、彼の本棚やデスク周りにはたくさんの本が並んでいるんですが、FXの実力はというと…(笑)。 本を読むとトレードが一気に上手くなった気になるかもしれませんが、大切なのはその後のアウトプット。学んだトレード手法や戦略の立て方を自分のものにするため、そして本当に効果があるものなのかを自身の目で確認するために、必ず検証するのを習慣にしてほしいですね。 |
たとえばFXのことをまったく知らない人がネットで体系立てて学ぼうと思っても、秀逸なメディアやブログ、動画、インフルエンサーにすぐ出会えるかわかりませんよね。 正確ではない教材で学ぶと間違って覚えてしまい、成功するまで遠回りになってしまいます。また、特にSNSに多いのですが、デマや嘘の情報にダマされてしまうことも…。 その点、書店に並んでいる書籍であれば一つのことを体系立てて書かれているので迷わずに学べる可能性が高いでしょう。 また本や雑誌、紙媒体ならではの良いところは、いろいろと好き勝手に書き込める点でしょうか。一説によると手を動かした方がインプットしやすいそうですよ(笑)。 |
本と同様に学べる!FX会社の学習コンテンツ
これからFXを始めたい初心者向けの学習コンテンツは、ネットで調べればいくらでも手に入ります。ただ、いくらでもあるすべてが優良なわけではないため、信頼できるサイトを探したいところですが、FXを知らないと見極めるのは難しいですよね?
そんな人におすすめしたいのが、FX会社の公式サイトで公開されている学習コンテンツです。近頃では公式サイトとは別にオウンドメディアを用意しているところが多く、初心者向けだけでなく中上級者にも勉強になる記事もみかけます。
参考として、外為どっとコムと松井証券の学習コンテンツを見てみましょう。
マネ育FXスクール、マネ育ch(外為どっとコム)
出典:外為どっとコム-マネ育FXスクール一人前のFXトレーダーになるための勉強ができるコンテンツ「マネ育FXスクール」。 外為どっとコムの公式サイト内にあり、誰でも無料で参加できます。
実力に応じて4段階のオンライン・セミナー講座が用意されており、FXを知りたい初心者はもちろん今日のトレードに役立つ情報を仕入れたい上級者も満足できるコンテンツとなっています。
出典:外為どっとコム-マネ育chこちらの「マネ育ch」は外為どっとコムが運営するメディアで、記事がメイン。
日々の相場レポートや著名人のインタビューなどを無料で見られます。FX会社が取材している億超えトレーダーの生の声は、FXの実力を引き上げるヒントになるかも?
マネーサテライト(松井証券)
出典:松井証券-マネーサテライト動画で学びたい人におすすめなのは、松井証券が運営している動画メディアの「マネーサイト」。初心者向け系、日々の見通し系コンテンツ、億トレーダーをゲストに迎えたトーク系などバラエティ豊かな動画が揃っています。
まずはお笑い芸人のマジカルラブリーが出ているFX動画から見てみましょう。笑いながらFXを学べます。
FXの本に関するよくある質問
さいごにおすすめのFX本に関してよく聞かれる質問をピックアップしました。
ローソク足を勉強できるおすすめの本はありますか?
ローソク足の基本的なことを学びたいなら、FX入門向けの本を選べば問題ないでしょう。
■基本的なことを学ぶならコチラ
「めちゃくちゃ売れてる投資の雑誌ザイが作った 10万円から始めるFX超入門改訂2版」
ローソク足を使ったトレードアイデアを探しているなら、チャートパターンをテーマにした本が役に立ちます。
■チャートパターンを学ぶならコチラ
「パターンを覚えるだけで勝率7割超! FXチャートの読み方 〜欧米投資家が好んで使うプライスアクションの教科書」
どの本が自分に合っているのかわからないのですが…?
独学で学ぼうとしているなら、まずは書店に行って人気のありそうな本を試し読みしてみてください。目次を見て学びたいことが書かれているか、ざっと読んでみて文章の読みやすさなどをチェックします。
ECサイトの試し読みだと冒頭の部分(まえがきと1章の数ページまで)しか見られないので、可能であれば書店でリサーチしたいところです。
ちなみに、「読んでみたけどあまり役に立たなそう…」というケースは誰にでもあり得えます。もしもあなたが「数千円もした本なのに…」と残念な気持ちになってしまいそうなら安い古本を探してみてはいかがでしょうか。ECサイトやフリマサービスなどを活用すれば購入費を抑えられます。筆者が個人的におすすめなのは、リアル店舗のブックオフです。
FXを勉強するために買った本は経費になりますか?
必要経費になります。
購入した本のレシートや領収書は確定申告用に必ず保管しておきましょう。
FXを本で勉強するのは意味がないのでしょうか?
インターネットで見られるコンテンツ(メディア、ブログ、YouTube)には無料で閲覧できるものもありますし、わざわざ購入した本で勉強する意味なんてないと思われるかもしれませんが、ざっと挙げるだけでもこのようなメリットがあります。
- 体系立てて学べる(特に初心者)
- ウェブブラウザよりも読みやすい
- 信用度合の高いコンテンツを見つけやすい
①体系立てて学べる(特に初心者)
書籍はテーマを決めてからしっかり目次(構成)を作って書かれているので、一冊読むことでそのテーマについて体系立てて学べます。
ネットにも優良なコンテンツはありますが、投資初心者の場合、ネットで探すよりも書店に足を運んで「分かりやすそう」「知りたいことが書いてありそう」な本を買って勉強した方が、効率面でメリットがあります。
②ウェブブラウザよりも読みやすい
これは個人の好みで変わるかもしれませんが、本の方が読みやすい人は多いでしょう。ネットメディアやブログと違ってコンテンツを覆うような広告もありませんし、本ならマーカーを引いたり、余白に書き込んだりできます。インプットのしやすさという面でも優れています。
③信用度合の高いコンテンツを見つけやすい
本の方が信頼できる教材を探しやすいです。ネットには全く知識も経験もないのにFXのことを執筆しているライターや監修者は少なくなく、そのようなコンテンツで学んでいると間違って覚えてしまうリスクがあります(もちろんネットにも優良なコンテンツはたくさんあります)
その点書籍は売れない本は書店から消えていくため、内容を信頼できる本だけが売られ続けていきます。本の奥付にある発行日や刷数をチェックすると、売れている本かどうかがある程度わかるのでチェックしてみてください。
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記事の編集責任者
FINANCIAL JOURNAL編集長
齋藤直人
編集者歴20年以上。主に紙媒体で編集経験を積み、趣味系雑誌4誌の編集長を歴任。
雑誌の特集記事だけでなく、企業とのタイアップ企画、地域活性化事業への参画など、コンテンツ制作力を活かして幅広いフィールドで活躍。国会議員、企業の重役、スポーツ選手、芸能人などジャンルを問わず幅広いインタビュー経験を持つ。
FXトレーダー歴も5年以上あり、好きなトレードスタイルはスイングトレード。これまでの最大勝ち幅は1500pips
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