FXを悪用した詐欺に注意!よくある手口から正しい始め方まで徹底解説
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残念ながら、世間でFXがらみの詐欺事件が報じられることは少なくありません。
こういったニュースばかり見ていると「FX=怪しい」といったイメージを持ってしまいますが、はたしてそれは本当なのでしょうか?
この記事では、FXがらみの詐欺の傾向・注意点・正しく始める方法まですべて解説しています。「FXに興味があるけど詐欺が怖い」という人はぜひ最後まで読むことをおすすめします。
FXがらみの詐欺の手口とは
無価値な自動売買ツールを買わせたり、高額なセミナー参加費・教材費を請求するケース、「FX口座から出金できない」といったケースなどがある。
この記事でわかること
- FXや自動売買、バイナリーオプション自体は詐欺ではなく、それらを悪用した詐欺が横行している
- 詐欺に遭わないためには、この記事で紹介している日本の金融庁に登録されたFX業者を選ぶことや、SNS経由の甘い話などは無視することが大切
- もしも心配なことがあったら、警察の専用窓口や国民生活センターなどに相談
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典型的なFX関連詐欺の手口4選
FXに関連する詐欺にもいろいろありますが、ざっくり分類すると4つの手口に分けられます。これらはいずれも詐欺もしくは詐欺まがいの手口なので、安易に手を出してしまうと思わぬ損失を被る恐れがあります。
①無価値な自動売買ツールを高額で買わせる
FXの自動売買では、プログラムを用います。プログラムで設定している条件の相場展開になれば自動的に注文を出し、ポジションを保有。そして一定の条件になれば決済するといった動作を繰り返し、利益を狙います。
世界的に普及している自動売買のプラットフォームに、MT4(Meta Trader 4)やMT5(Meta Trader 5)があります。これらのプラットフォームにEA(Expert Adviser)と呼ばれる自動売買プログラムを組み込むことで自動売買を始めることができるのですが…。
能力がないEAを「大儲けできるEA」であると偽って高額で買わせるのが、自動売買関連でよく見られる詐欺まがいの手口です。
広告を見ると開発者自身や、そのEAを購入した人が大儲けをしたような話が登場するため、「よし、自分も」と思ってしまいそうになります。
データそのものを偽っているケースもありますし、成績が優秀であることを強調するために「ナンピンマーチン」と呼ばれる戦略(グラフ的には優秀に見えるもののいつか破綻する方法)で勝率が高いように見せる手口もあります。
こうした無価値な自動売買プログラムを数十万円で購入しても代金を回収できる可能性は低く、投資家は損失を被ってしまう恐れがあります。
②高額なセミナー参加費、教材費を請求する
上記の手口はEAなど自動売買プログラムを高額で販売するものですが、自動売買プログラムではなくセミナーの参加費や教材費の形で高額な金銭を求めてくる手口もあります。
かつて、FXの自動売買が広く利用されるようになる以前は主流だった手口ですが、同様の事例は今もなお完全になくなることはありません。
「FXやバイナリーオプションの必勝法が入っている」と称したUSBメモリを販売するといった手口で、多くの大学生が被害に遭った事件もありました。未成年者や学生も投資詐欺グループのターゲットという意識を持ち、たとえ親しい友人からの誘いだったとしても、決して飛びつかないようにしましょう。
③出金できないFX口座
FX会社の口座は簡単な操作でお金の出し入れができますが、入金は簡単にできる一方で「出金に応じない」もしくは「出金だけ条件が厳しくて簡単にお金を出すことができない」という事例もあります。こうした事例は海外FX業者でよく聞かれます。
いくらFXで勝ったとしても、出金できなければ意味がありません。出金できず困っているうちにそのFX会社が破綻したりサービスを停止してしまうと、口座からの出金はさらに困難になってしまいます。
海外FX業者とは
海外に本拠地があるFX会社の中で、特に日本語ページを設けて日本人向けにサービスを提供している業者のことを指します。
日本に進出している外資系のFX会社は多数ありますが、外資系の場合は日本に法人を設立して金融庁にも登録をしているため、実質的な位置づけは国内FX会社と同じです。
一方、海外FX業者は日本国内に拠点などはなく、金融庁への登録もしていません。
そのため経営破綻や口座の凍結などがあっても日本の法律による権限が及ばず、泣き寝入りになってしまうリスクがあります。
海外FX業者は「国内FX会社よりも高いレバレッジをかけられる」などの売り文句でアピールをしていますが、リスクが極めて高いことを留意しておく必要があります。
④ IB報酬狙いの自動売買ツール配布
これは厳密には詐欺などの違法行為ではないのですが、「IB報酬」という仕組みがあります。アフィリエイトに近い仕組みで、口座開設者を紹介すると紹介者はFX会社からの報酬が得られます。
アフィリエイトであれば1回の紹介あたりいくらという設定になっていることが大半ですが、IB報酬は紹介した口座開設者が「FX取引をするたび」に手数料の一部が還元される仕組みになっています。
FXではスプレッドといって売りレートと買いレートの差が実質的な手数料となります。このスプレッドの一部が紹介者に支払われるため、口座開設をした投資家はFX取引をするたびにIB報酬を含むスプレッドコストを負担することになります。
長く利用すればするほど紹介者の利益は大きくなりますが、投資家は毎回少しずつ余計なコストを負担することになります。
IB報酬は海外FX業者によく見られる仕組みで、無料でEAを配布するサイトなどでEAを無料で配布する代わりにそのサイト経由での口座開設を求められます。
そのサイト経由で口座開設をするとIB報酬が紐づいているため、EAは無料で入手できますがFX取引をするたびにIB報酬込みの手数料を負担することになります。
実際にあったFXの詐欺、詐欺まがいの事例
ここでは、実際にあったFX関連の詐欺、もしくは詐欺まがいの事例を紹介します。同様の手口が今後も登場する可能性は高いので、被害防止のためにも過去の事例を押さえておいてください。
海外FX業者の出金遅れトラブル
最近でも、日本語ページを持ち日本人投資家向けにサービスを提供していた海外FX業者が経営不振に陥り、出金遅れが発生したケースがありました。
その後サービスの停止が発表され、投資家はFX取引や出金が一切できない事態となりました。
スポンサーを募って事業譲渡の道を模索していますが、これが成功したとしても譲渡先のスポンサー企業がどう対応するかによっては引き続き出金ができない恐れもあります。
この海外FX業者は日本でも比較的知名度が高く、多くの日本人利用者がいました。知名度の高いFX業者でもこのような事態になってしまったことを考えると、やはり海外FX業者を利用するのはリスクが高すぎると言わざるを得ません。
無料EAからのIB報酬
すでに解説しているとおり、MT4やMT5で利用できるEAを無料で配布する引き換えに、IB報酬が紐づいた口座開設を求めてくる事例です。
EA開発者が個人で行っていることもあれば、この仕組みをサービスとして提供している業者もいます。
一定の評価を得ているEAを無料で入手できる可能性はありますが、そのEAを使って自動売買をすると取引のたびにスプレッドコストの一部が紹介者にもたらされます。
詐欺などの違法行為ではありませんが、中長期的に見るとIB報酬の負担分が大きくなるため、投資家にとって不利益であることは間違いありません。
こうしたEA配布サイトは現在も存在しており、そのほとんどが海外FX業者からのIB報酬と紐づいています。
FXのポンジスキーム詐欺
FX投資で利益を上げられるので自分たちに出資をすれば高額の配当を支払うと約束し、投資家から集めたお金を持ち逃げしたという事件がありました。
この業者はFXで利益を上げると謳っていながら実際には投資を行っておらず、集めたお金の一部を高額の配当に充てて信用させるという典型的な「ポンジスキーム」でした。
ポンジスキームとは
高配当を謳って出資を募るものの実際には運用をせず、やがて破綻と同時にお金を持ち逃げする古典的な詐欺の手口です。
アメリカで天才詐欺師と称されたチャールズ・ポンジがこの手口で悪名を轟かせたことから彼の名前にちなみ、こうした詐欺の手口はポンジスキームと呼ばれるようになりました。
ちなみに、この業者の代表者らは逮捕されています。
この業者は詐欺の「餌」としてFXを悪用しており、こうした事件の報道でFXという言葉が独り歩きし、「詐欺と関わりがある」とのイメージにつながっている部分もあるでしょう。
海外FX+自動売買ソフトの詐欺スキーム
国民生活センターには、海外FXに関する詐欺が疑われる相談事例も寄せられています。
手口は先ほど紹介した「口座から出金ができない」というもので、この相談者は海外FX口座で運用する自動売買ソフトを購入し、それで運用するものの口座からの出金ができないと訴えており、上記で紹介した事例に合致します。
同センターによると海外FX業者に関連する相談件数は増加しており、同じ問題を抱えている人がとても多いことが窺えます。
FX詐欺に遭わないための注意点、見極め方5選
ここまでの解説を踏まえて、今後FXに関連する詐欺に遭わないための注意点や見極め方について5つの項目で解説します。
金融庁に登録された国内のFX業者を利用する
まだ利用したことがないFX会社や投資に関連するサービスなどを利用する際には、金融庁への登録を済ませているかを確認しましょう。
正規の業者は「金融商品取引業者」として金融庁に登録をしているため、金融庁のサイトで該当の業者が登録されているかを確認するのは最も手軽かつ確実性の高い方法です。
以下のリンク先では、金融庁に登録されているさまざまな分野の業者のリストを閲覧できます。「金融商品取引業者」を開くと登録済みのFX会社のリストを閲覧できるので、ここに名前があるかどうかをチェックしてみてください。
ここに名前がない場合は無登録なので詐欺である可能性があります。詐欺ではなかったとしても合法的な営業をしていない可能性があるため、利用しないほうが賢明でしょう。
ちなみに、当メディアで紹介しているFX会社はすべて、金融庁に登録されています。
SNSの「自称儲かっている」アカウントや不審な勧誘は無視
SNSなどで「儲かっている自慢」をしているアカウントを見たことはないでしょうか。
「FXでこんなに儲かっている」というアピールだけでなく、「自由な生活を手に入れた」「欲しいものが何でも買えるようになった」といったように、FXで巨万の富を得たことを示唆するようなアカウントもあります。
こうしたアカウントで案内されているリンク先などにアクセスをすると、投資詐欺を目的としたサイトに誘導される恐れがあります。
突然届く「投資情報」の呼びかけも無視
メッセージアプリ「LINE」を利用していると突然、投資情報のグループに招待されたことはないでしょうか。こちらは、筆者のLINEに実際に届いた「投資情報」を名乗るLINEグループからの招待にあったメッセージです。
文面から察するに株式投資に関する情報を提供すると謳っていますが、文面に稚拙な部分もあります。頼んだ覚えもないのに有益な情報を送るというのですから、不審であることは言うまでもありません。
これはLINEグループなので、他のメンバーからの発言もあります。発言の内容から察するに、同一人物が複数のアカウントを用いて会話が盛り上がっているように自作自演をしていると思われます。
会話の途中にはグループを退会している人の通知が並んでいます。このような招待があったとしても無視をして、この人たちのようにすぐに退会するのが無難です。
「絶対」「100%」「必ず」はすべて詐欺を疑おう
どんなに優れた投資手法であっても、「完璧」はありません。これは投資の世界における鉄則で、だからこそリスクを管理するためのさまざまな手法が確立されているわけです。
詐欺が疑われるような広告では「絶対」「100%」「必ず」といった文言がよく用いられています。
そうでなければ目立たないのだと思いますが、そもそも投資に関する広告でこうした完璧を意味するような表現を用いることはガイドラインで禁じられています。
(参考:金融商品取引法における広告等規制について)
仮に詐欺が目的ではなくても広告のガイドラインに違反していること自体が不審なので、近寄らないのが賢明です。
正規のFXや自動売買は条件を求めてこない
FXの世界には詐欺ではない正規のFX会社や自動売買サービス、ソフトなどがたくさんあります。
こうした正規の会社やサービスでは、不自然な交換条件を求められることはありません。口座開設は無料ですし、FX会社が提供している自動売買サービスを利用する際にも「一定額以上の入金」といった条件はありません。
正規のルートで販売されているEAはそれほど高価なものではなく、高くても数万円程度です。もちろん正規のルートで購入するEAでは海外FX口座の開設など条件になることはなく、IB報酬の懸念もありません。
このように不自然な条件の有無も、詐欺を見抜く1つのポイントになります。
FXは詐欺が多いって本当?
FXの経験がない人にとって、FXは未知の世界です。未知の世界だけに、「怪しい」「得体が知れない」という印象を持ってしまう人がいるのも事実でしょう。
そのため、「FXは詐欺が多い」という趣旨の情報が散見されるのも、FX未経験の人たちによる漠然とした印象が深く関わっているのかもしれません。
「FXは詐欺が多い」という噂を見聞きして、「FXは詐欺が多いって本当?」と思っている人に、知っていただきたい基本的な事実について解説します。
そもそもFXは詐欺ではない
まず結論として、FX自体は詐欺ではありません。FXの正式名称は「外国為替証拠金取引」で、世界各国の通貨の値動きや金利差などを利用して利益を狙う投資商品です。
値動きや配当による利益を目指す株式投資と似ている部分も多く、FXは個人投資家が手軽に始められる投資商品の1つです。
自動売買やバイナリーオプションも詐欺ではない
FXには、関連するさまざまな投資商品もあります。代表的なものに「自動売買」や「バイナリーオプション」があります。
自動売買は名称のとおり、あらかじめ組み込まれた条件やプログラムによって自動的に注文が出され、それを繰り返すことで利益を狙う手法です。もちろん違法性はなく、「忙しくてトレードをする時間がない」「感情的な要素を排除して運用したい」という人に有効です。
もう1つのバイナリーオプションは、ある時点での為替レートがどうなっているかを予測し、その予測どおりになれば利益が発生する投資商品です。
相場の未来を予測して行動する点では一般的なFX取引と同じですが、為替レートの変動幅に関係なく「上か下か」もしくは「レンジ内か外か」という二者択一で利益を狙えるため、相場があまり動かない局面であっても利益を狙いやすいなどのメリットがあります。
このバイナリーオプションについてもFX会社が提供しているサービスであり、違法性はありません。
「FXは詐欺が多い」説の真相
FXそのものをはじめ、自動売買やバイナリーオプションはいずれも詐欺ではなく、違法性もない投資商品です。それではなぜ、これらについて詐欺が多いと思われてしまうのでしょうか。
理由はいくつか考えられますが、まずFXには「短期間で大儲けできるイメージ」があることが挙げられます。実際に短期間で大きな利益を上げている個人投資家はいますし、他の投資よりも一獲千金のイメージを感じること自体は、うなずけるものがあります。
さらに自動売買の詐欺まがいの広告では、何も知らない人が何もしなくても放ったらかしで大きな利益を上げられる、といった宣伝文句が目立ちます。「AIが稼ぐ」といったように話題性の高いキーワードを用いることで期待感を煽ると、もっともらしく感じる人は多いのではないでしょうか。
人は、目新しいものに対して期待と不安を抱くものです。FXの自動売買やバイナリーオプションについてあまり知られていないことが、詐欺の温床になっているのでしょう。
同じことは暗号資産にもいえます。これまでの金融システムには存在しなかった新しい仕組みだけに、詐欺事件が摘発されて逮捕者が出ている事例もあります。
特に多いのがFX自動売買系の詐欺
先ほども述べたように、FX関連の詐欺で多いのが自動売買に関するものです。
楽をしてお金儲けをしたいというのは万国共通の人間心理ですが、FX自動売買に関連する詐欺まがいの広告でよく見られる「放ったらかしで大儲け」という文言は、その心理に刺さるものです。
特にFXは24時間いつでも取引が可能であるだけに、「24時間常に稼ぎ続ける」という文言も目を引きやすいでしょう。実際には自動売買であってもメンテナンスは必要なので、「完全放置で利益を上げ続ける」ということはありません。
しかし、FXの経験がないと、こうした宣伝文句を見て興味を持ってしまう人がいても不思議ではありません。
実際に経験している人も多いかもしれませんが、今もこうした宣伝文句が飛び交う広告がYouTubeやSNSなどで頻繁に流されています。
詐欺に遭わない正規のFX、自動売買の始め方
FXを始めてみたいと思うものの、詐欺は避けたい。そんな方に向けて、詐欺に遭うことがなく安心して始められるFXや自動売買について解説します。
国内FX業者で口座開設
FX取引をするには口座が必要ですが、口座の開設先としては国内のFX会社を選ぶべきです。海外FX業者のリスクはすでに解説しているので、理由は言うまでもないでしょう。
ただし、外資系のFX会社であっても日本国内に拠点を設けて金融庁への登録を済ませている場合は国内のFX会社と同様であると考えて問題ありません。
信頼できるFX会社がよくわからないという人は、こちらの記事(FXおすすめ口座比較ランキング!3,000人調査でわかった初心者向けFX会社TOP10)もぜひご覧ください。
SNSやメッセージアプリ経由でFXを始めない
Facebookやインスタグラム、TwitterなどのSNS、またはLINEなどのメッセージアプリから「儲け話」を持ちかけてくる事例が後を絶ちません。
しかし冷静に考えれば、会ったこともない他人に儲け話を教えてくる人などいないわけです。頼みもしないのに届く投資の勧誘などは興味がわいても見るだけにしておきましょう。
高額のEAや教材の販売が目的ではなかったとしてもIB報酬狙いの可能性があるため、SNSやメッセージアプリ経由での口座開設はおすすめしません。
詐欺ではないFX自動売買とは
FXの自動売買は、うまく運用すれば自動的に利益を上げてくれる頼もしい存在です。
それゆえに詐欺が疑われるような広告が飛び交っていますが、こうした広告から自動売買を始めるのは詐欺に遭うリスクが高いです。
正規のFX会社が公式に提供している自動売買サービスや、「GogoJungle」など信頼できるEA販売サイトで実績が証明されているEAを購入するのが、最も詐欺に遭いにくい自動売買の始め方です。
詐欺ではないバイナリーオプションとは
バイナリーオプションはFXの派生的なサービスなので、国内のFX会社の中にはバイナリーオプションを提供しているところがあります。以下のような業者を利用すれば詐欺に遭うことなく始めることができます。
GMOクリック証券 | 外為オプション |
GMO外貨 | オプトレ! |
もちろん、バイナリーオプションを含むすべての投資には元本割れのリスクはありますが、正規のサービスを利用している限り、口座からの出金トラブルなどとは無縁です。
自動売買はバックテストだけでなくフォワードテストもチェック
自動売買サービスやEAを評価するために、バックテストとフォワードテストがあります。
バックテストは過去の相場で自動売買を行った場合を想定して結果をシミュレーションするもので、フォワードテストはEAなどがリリースされた後での運用成績を示すものです。
バックテストは過去の結果なので、テスト結果の画像を加工することも可能です。自称・儲かっているアカウントでもバックテストの結果を示していることがありますが、これについても画像を加工している可能性があります。
それに比べてフォワードテストは直近の相場展開に当てはめた結果なので加工や偽装が難しく、自動売買サービスやEAの正しい実力を知るのに役立ちます。
バックテストだけでなくフォワードテストを公開していること、そしてフォワードテストの結果が良好であることは、EA選びの際の基本といえます。
FX会社名、自動売買ツール名で検索をしてみる
新たに口座開設や入金をしたり、自動売買ツールへの申し込みをする際には、それぞれの名称で検索してみることをおすすめします。もし詐欺やそれに近いものであれば、ネット上に何らかの情報があるはずです。
ネット上の情報は玉石混交なので1つのサイトやページにある情報だけを鵜呑みにするのは早計です。複数のサイトを閲覧してみてどんな評価なのかをチェックし、総合的に判断するようにしてください。
FX詐欺に遭った、詐欺かもしれないと思った時の相談窓口
すでに詐欺に遭ったかもしれない、これって詐欺?といった不安がある場合に相談できる窓口を紹介します。ここで紹介している窓口はいずれも無料で利用可能です。
警察の専用窓口
緊急性のある事件などの通報は110番が有名ですが、「詐欺かもしれない」という段階での相談に110番を利用するのは適切ではありません。
そんな時にために警察は「#9110」という番号の相談専用電話を用意しています。
「#9110」に電話をかけると、FXや投資の詐欺に関連する相談に乗ってもらうことができます。
(政府広報:警察に対する相談は警察相談専用電話「#9110」番へ)
国民生活センター
独立行政法人国民生活センターでは、消費生活相談を「188」の番号で受け付けています。
この窓口では悪質商法などの相談も受け付けているので、FXの詐欺に関する相談もこれに含まれます。
(国民生活センター:消費生活相談は「188」へ!)
金融庁
金融庁は「金融サービス利用者相談室」という窓口を設けています。
FXを所管する官公庁だけに、難易度の高い相談への対応力が期待できます。以下のリンクに、ネットからの相談窓口があります。
(金融庁:金融サービス利用者相談室 皆様の「声」をお寄せください!)
法テラス
詐欺の被害に遭ってしまった可能性が濃厚なのであれば、法律の力を使った解決も選択肢の1つになります。
その場合は弁護士に相談するのが最善ですが、その費用がない場合は無料でできる相談窓口「法テラス」があります。まずは無料で弁護士の意見を聞いてみたい場合に利用してみてください。
(法テラス)
金融庁に登録された業者のFX自動売買
詐欺ではないFXの自動売買を始めたいという方に向けて、正規のFX会社が提供している主要な自動売買サービスや、MT4、MT5による自動売買を紹介します。
マネースクエア「トラリピ」
マネースクエアは安心して取引ができる国内のFX会社です。同社の「トラリピ」はリピート系と呼ばれる自動売買の中でも知名度の高いサービスです。
この「トラリピ」は「トラップリピートイフダン」の略で、為替レートの一定レンジ内に等間隔の注文を仕掛けて細かい利益を積み上げていくという手法を手軽に実践できます。
外為オンライン「iサイクル2」
外為オンラインが提供している「iサイクル2」も、上記の「トラリピ」と同様のリピート系自動売買サービスです。
値動きのトレンドに合わせて仕掛けるレンジ幅が移動する仕組みになっているため、上記の「トラリピ」と比べると相場追従型の自動売買といえます。
MT4、MT5のEAによる自動売買
MT4やMT5は、世界的に普及している自動売買プラットフォームですが、これらのプラットフォームだけで自動売買はできません。
これらのプラットフォーム上で稼働させるEAを購入もしくは入手する必要があります。
楽天証券や外為ファイネストなど、MT4やMT5による自動売買が可能なFX会社で口座を開設し、「GogoJungle」や「terrace」などのEA販売サイトで優秀なEAを探して購入して組み込むのが一般的な始め方です。
ただしEAは何でもよいわけではないので、成績ランキングやプロフィットファクター(EAの稼ぐ力を示す指標)などを比較しながら選びましょう。
金融庁に登録された業者のバイナリーオプション
自動売買の次に、詐欺ではなく安心して利用できるバイナリーオプションについても紹介しましょう。ここで紹介しているのはいずれも正規のFX会社が公式に提供しているサービスです。
GMO外貨「オプトレ!」
GMO外貨(旧、外貨ex byGMO)は大手IT、金融グループであるGMOインターネットグループのFX会社。
同社が提供しているバイナリーオプション「オプトレ!」の取引通貨ペアは8つ、最低取引単位は10円です。
ラダー取引(判定時に目標レートより上か下かで判定)とレンジ取引(判定時に目標レンジ内か外かで判定)が可能なので、自分が得意なバイナリーオプション取引を選べます。
GMOクリック証券「外為オプション」
GMOクリック証券は、上記のGMO外貨と同じGMOインターネットグループの総合証券会社です。
FXだけなく幅広い投資商品を手がけている中で、FXのバイナリーオプションである「外為オプション」を提供しています。国内大手の安心感に加えて、スマホアプリでも利用できる利便性などが魅力です。
IG証券「バイナリーオプション」
IG証券はイギリスに本拠地がある外資系の証券会社です。もちろん金融庁への登録も済ませているので、安心して取引できます。
FXをはじめ、株価指数や商品相場でもバイナリーオプション取引が可能で、幅広い選択肢から得意な分野を見つけやすいのが強み。
IG証券のバイナリーオプションでは、FXで取引可能な通貨ペアは7つですが、株価指数はそれよりも多く8種類あります。その点を考えるとFXよりも株価指数のバイナリーオプションに適した口座ともいえます。
この記事のまとめ
- FX、自動売買、バイナリーオプションなどは、それ自体は詐欺ではない
- ただし、それらが「詳しく知られていない」ことを悪用した詐欺が横行している
- SNS経由のうまい話などは無視すること、海外FX業者は避けることが大切
エンジニアやWeb制作などIT系の職種を経験した後にFXと出会う。初心者として少額取引を実践しながらファンダメンタルやテクニカル分析を学び、現在は自動売買を中心に運用中。FXだけでなく日米のETFや現物株、商品などの投資に進出し、長期的な視野に立った資産運用のノウハウを伝える記事制作に取り組む。初心者向けの資産運用アドバイスにも注力し、安心の老後を迎えるために必要なマネーリテラシー向上の必要性を発信中。
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記事の編集責任者
FINANCIAL JOURNAL編集長
齋藤直人
編集者歴20年以上。主に紙媒体で編集経験を積み、趣味系雑誌4誌の編集長を歴任。
雑誌の特集記事だけでなく、企業とのタイアップ企画、地域活性化事業への参画など、コンテンツ制作力を活かして幅広いフィールドで活躍。国会議員、企業の重役、スポーツ選手、芸能人などジャンルを問わず幅広いインタビュー経験を持つ。
FXトレーダー歴も5年以上あり、好きなトレードスタイルはスイングトレード。これまでの最大勝ち幅は1500pips
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