FXの証拠金について徹底解説!証拠金維持率と資金管理の重要性とは?
更新日時:
※本記事は、提携する企業のPR情報が含まれます。 掲載するサービス及び掲載位置に広告収益が影響を与える可能性はありますが、サービスの評価や内容等は当サイトが独自に記載しています。
FXの取引をするためには「証拠金」が必要です。
しかしこの証拠金とは何なのか、口座に入金したお金とどう関係しているのか、しっかり把握できていない人も多いことでしょう。
この記事では、FXの証拠金の基礎知識はもちろん、証拠金維持率やロスカットの仕組み、適切な資金管理の方法まで総合的に解説しています。
FX初心者はもちろん、今さら聞けない中級者まで、ぜひ最後まで読んで把握しておきましょう。
FXの証拠金とは?
証拠金とは、FXの取引をするために必要な「取引総代金の一部」のこと。FXでは総代金の25分の1の資金があれば、ポジションを保有することが可能
この記事でわかること
- 証拠金がギリギリの状態だと証拠金維持率が下がり、強制ロスカットのリスクが高まる
- 初心者は証拠金維持率の目安として300%、安全性を重視するのなら500%程度を意識する
- 証拠金維持率の計算は、各FX会社のツールを使うと便利
目次
FXと証拠金についての基本
FXの正式名称は、「外国為替証拠金取引」です。
この名称にもあるように、FXには証拠金の概念があります。証拠金とはどんなお金のことで、それによってFXでは何が可能になるのかについて解説します。
FXの証拠金とは?
FXにはレバレッジの仕組みがあるので、取引総代金の一部を用意するだけで取引が可能です。この「取引総代金の一部」を、証拠金といいます。
日本国内では最大25倍までのレバレッジをきかせることが可能なので、実際の運用額に対して25分の1にあたるお金を証拠金として預ければFX取引ができます。
資金が少ない人であってもそれを証拠金とすれば大きな金額の運用ができるレバレッジの仕組みは、FXのメリットの1つといえます。
FXと証拠金の仕組み
FXの証拠金とは、ポジションを保有するのに必要な「取引総代金の一部」です。
仮に円相場が「1ドル=140円」のとき、米ドル/円を1万通貨(つまり1万ドル分)取引するとしたら、レバレッジの有無によって最低資金は以下のように変わってきます。
レバレッジの仕組みがない場合 | 140万円 |
---|---|
レバレッジの仕組みがある場合 | 5万6,000円 |
本来であれば140万円が必要になる米ドル1万通貨分の運用であっても、レバレッジ25倍の仕組みがあれば5万6,000円の証拠金で済むというわけです。
FXの証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、あえて堅苦しい表現で説明すると「ポジションを保有するのに必要な証拠金に対して時価評価された投資資金の割合」となります。
しかしこれだと分かりづらいので、証拠金維持率についてざっくりと知るのであれば「高ければ安全、低いと危険」と理解しておくといいでしょう。
ここでいう「危険」というのは、ロスカットになる危険性のことです。
後述しますが、証拠金維持率が100%を下回るとロスカットになるFX会社が多いので、100%に近づくと投資家の意思に反してロスカットになってしまう可能性が高まります。これも後述していきますが、証拠金維持率を高く保っておくことがロスカットのリスクを抑える上で重要です。
FXの証拠金維持率を計算する方法
FXの証拠金維持率の計算式は、以下のとおりです。
純資産 ÷ 必要証拠金 × 100 = 証拠金維持率
上の式をもとに、実際に計算してみましょう。
仮に口座の資金は50万円、米ドル/円で1万通貨分の買いポジションを保有している状況を想定します。なお、レートは1ドル=140円とします。
すでに解説しているとおりFXにはレバレッジという仕組みがあるため、実際に拘束される証拠金は140万円の25分の1、つまり5万6,000円です。そのため証拠金維持率は、約892.85%となります。
50万円 ÷ 5万6,000円 × 100 = 約892.85%
なおこの計算では純資産=口座残高を想定していますが、実際にはレートが変動することによって含み益もしくは含み損が発生します。
もし米ドル/円のレートが139円になると、含み損は1万円です。すると純資産が1万円少なくなって49万円になるので、計算式は以下のようになります。
49万円 ÷ 5万6,000円 × 100 = 875%
先ほどの計算結果よりも、証拠金維持率が少し下がりました。このように含み損が発生すると純資産が減るため、それによって証拠金維持率も下がることを押さえておいてください。
FXの証拠金が計算できるツール一覧
先ほど証拠金維持率を計算する方法を解説しましたが、この公式を覚えておく必要はありません。
実際には多くのFX会社が証拠金維持率やロスカットになるレートなどを計算できるツールを無料で提供しているので、こういったツールを使うのが最も手軽です。
それでは実際に「みんなのFX」が提供している「証拠金シミュレーション」というツールを使ってみましょう。リンクは以下のリストに設置します。
引用元:証拠金シミュレーション(みんなのFX)
入力、選択する項目は6つです。
- 通貨ペア
- ポジションが成立したレート
(これから成立を目指すレート) - レバレッジの倍数
- ポジションの数量
- 買い、売りの種別
- 純資産額
これらを入力すると、ポジションを保有するのに必要な証拠金とロスカットライン(ロスカットになってしまうレート)が瞬時に計算されます。
それでは、先ほど「手計算」したのと同じ条件で計算をしてみましょう。
引用元:証拠金シミュレーション(みんなのFX)
すると、ポジションを持つための必要証拠金は5万6,000円で、ロスカットラインは93.75円であることが表示されました。
「みんなのFX」では証拠金維持率が100%を下回るとロスカットになるため、この条件だと米ドル/円のレートが93.75円になるまではロスカットにならないということです。
この例はリスク管理上、安全な資金計画といえるでしょう。
同様のツールは他社にもあるので、代表的なものを紹介します。これらはすべて無料で、口座開設をしなくても利用可能です。
FXの証拠金制度のメリット
FXに証拠金の仕組みがあるのは、投資家にとってメリットがあるからです。大きく分けると、以下の2点が挙げられます。
1.資金に対して最大25倍の運用ができ投資効率が良い
レバレッジをきかせることができるのは、FXの大きなメリットです。
証拠金に対して最大25倍の規模で運用できるので投資効率が高く、少ない資金で大きな利益を狙うことができます。
2.少額トレーダーも不利になりにくい
最大25倍のレバレッジをきかせられるので、少額トレーダーであっても本格的な金額の運用が可能になります。これにより、少額トレーダーが不利になりにくく、本格的な投資体験ができます。
「少額でも始められる」というのは多くの投資で見聞きする文言ですが、「少額でも不利にならない」というのはFXならではのメリットといえます。
FXの証拠金制度で知っておくべきリスク「ロスカット」
証拠金を使ったレバレッジ取引ができるFXには、ロスカットというリスクがあります。
ロスカットは証拠金制度がある投資にある特有のリスクなので、FXのロスカットについてしっかり理解しておきましょう。
証拠金がなくなるとロスカットになる
「含み損が発生すると証拠金維持率が低下する」ということは、すでに具体例を交えて解説しました。証拠金維持率が低くなりすぎると、口座に預けている資金だけではポジションを維持できなくなります。
そこでFX会社はロスカットラインを設け、あらかじめ決められた証拠金維持率を下回ると強制的にポジションを決済し、口座の預け入れ資産を超える損失が発生することを防ぎます。
例えば、買いポジションを保有している時にレートが下落すると、含み損になります。それが一定のラインを下回るとロスカットとなり、損失が確定します。
ロスカットがある理由
全てのFX投資家にとって強制ロスカットは、何としても避けたい事態です。
投資家の意思に反して含み損を損失として確定させられてしまうので、大きな損失を伴います。これを理不尽に感じる人は多いかもしれませんが、FX会社のロスカットは「投資家を守るためにある仕組み」でもあります。
もしロスカットの仕組みがなければ、含み損が際限なく拡大して預け入れ資産を上回る可能性があります。そうなった場合は追証(追加証拠金)を入金する必要が出てしまいますが、まだ口座に資金があるうちに自動的に決済されれば、それを防ぐことができるわけです。
ロスカットと証拠金維持率の関係
FX会社には、ロスカットルールがあります。何%になったらロスカットになるかは各会社がルールを定めていますが、日本国内では50%〜100%に設定している会社が大半です。
証拠金維持率がロスカットラインに近づくと、マージンコールという警告が発せられます。このマージンコールを放置してさらに含み損の拡大が続くと、ロスカットとなりポジションは強制的に決済されます。
もちろん大きなマイナスの状態でポジションを決済するので、大きな損失が確定します。
証拠金不足でロスカットになる失敗例
先ほどからロスカットについて何度も触れてきましたが、FXの経験がない人にとってはどういうことなのかピンとこない部分があるかもしれません。そこで、実際にロスカットになる失敗パターンを具体的に例示してみましょう。
例えば、口座に8万円の資金があり、米ドル/円が147円のときに1万通貨分の買いポジションを建てたと想定してチャートで追ってみましょう。以下は、2023年8月後半の米ドル/円1時間足チャートです。
ドル高トレンドが継続している中、8月29日の欧州時間に一気に跳ね上がって147円を突破する展開になっています。ここから強い上昇があると見込んで147円に順張りの買いエントリーをしたものの、思惑に反して下落してしまいました。
9月1日には雇用統計の発表直後に一時的な急落が発生し、144.79円でロスカットとなってしまいました。
このトレードを、「みんなのFX」のシミュレーションツールでも計算してみましょう。
引用元:証拠金シミュレーション(みんなのFX)
ロスカットラインが144.792円となっています。このシミュレーションのとおり、上記のトレードでも144.79円でロスカットとなったわけです。
証拠金維持率「100%」を目安に余裕のある運用を
先ほど紹介したロスカットの失敗パターンは、重要な経済指標である雇用統計による影響で起きた一時的な急落に耐え切れず、ロスカットラインである証拠金維持率100%を下回ったことが原因です。
必要証拠金が5万6,000円であるのに対して口座の預け入れ資産が8万円という状況だったので資金的な余裕が少なく、リスクの高いトレードだったというべきでしょう。
これを防ぐためには、相場の急変などがあっても証拠金維持率が100%を下回らないことを目安に、余裕をもった資金管理をする必要があります。FX会社のシミュレーションツールを活用すれば資金管理をしやすいので、ぜひ活用してください。
主要なFX会社のロスカットライン一覧
強制ロスカットを発動するロスカットラインは、FX会社によって異なります。先ほどから「100%を下回るとロスカット」と解説してきましたが、FX会社によってはロスカットラインを100%以外に設定しているところもあります。
以下は、主要なFX会社のロスカットライン一覧です。
外為どっとコム | 50%~100%の間で投資家が設定 |
---|---|
外為オンライン | L25R、L25Rminiは100% L25 、L25miniは20% |
みんなのFX | 100% |
GMOクリック証券 | 50% |
DMM FX | 50% |
JFX | 100% |
証拠金維持率は何%以上にするべき?
証拠金維持率が100%を下回らないようにすることが重要なのであれば、逆に何%以上にするのが無難なのでしょうか。
これについては明確な基準があるわけではありませんが、初心者の場合は300%以上、安全を優先するのであれば500%以上は意識したいところです。証拠金を管理する方法については、次項で順次解説していきます。
FXの証拠金を適切に管理する方法
証拠金を適切に管理すれば、FXにおける最大のリスクといえるロスカットの可能性を遠ざけることができます。ここからは、証拠金を管理するノウハウについて解説します。
証拠金維持率をチェックしよう
FX会社の口座管理画面では、証拠金維持率が表示されています。
多くのFX会社では200%などロスカットラインが近づいてくるとマージンコールを発したり、口座管理画面での証拠金維持率表示が目立つ表示になったりしますが、そうではなくても日常的に証拠金維持率を確認しておくことをおすすめします。
ちなみに、ポジションが全くない状態だと証拠金維持率は100%です。しかしこれはロスカットが近いという意味ではないので、安心してください。
注文時に必要な証拠金をチェックしよう
引用元:みんなのFX FXトレーダー
新規に注文を出す際には、その注文が成立した場合に必要となる証拠金が表示されます。預入資産額に照らして、これから必要となる証拠金が妥当なのかどうかを判断するのに役立ちます。
FXでは注文数量を間違えることがあります。ロット(Lot)の単位がFX会社によって異なることがありますし、そもそも注文数量がロット表記になっていないこともあります。
さらには通貨ペアによってはメキシコペソや南アフリカランドのように最低取引単位が異なる場合もあります。
こうしたさまざまな理由から、ミスを防ぐ意味でも注文時に必要証拠金をチェックすることは重要です。
スワップポイント狙いの長期運用ではシミュレーションを活用しよう
FXには、スワップポイントが高い通貨ペアを保有し続けてスワップポイントを貯めていく投資手法があります。必然的にポジションを長期保有することになるため、相場の急変動によって証拠金が一気に枯渇し、ロスカットになってしまうリスクを伴います。
そこで重要になるのが、資金管理です。目安としては証拠金維持率が500%以上になるように管理をして、よほどの大きな変動がない限りはロスカットにならないようにすることが重要です。
レバレッジを低く固定する
日本国内では最大25倍のレバレッジをかけることができますが、FX会社によってはその上限を低く抑えるコースを設けているところがあります。
例えば外貨exには通常の最大レバレッジである「25倍コース」に加えて、「10倍コース」「1倍コース」があります。25倍以外のコースにすると最大レバレッジが自動的に抑えられるため、「気づけばハイレバレッジで証拠金維持率もぎりぎり」といった状況を防ぐことができます。
そのほかにも楽天証券や松井証券などが同様の仕組みを設けています。
損切りルールを徹底する
含み損が拡大して証拠金維持率が低くなってくるというのは、多くのFX投資家が経験している「ピンチ」です。こうした現象は、2段階の理由で起きています。
- 1段階目:相場観や予測が外れた
- 2段階目:それなのに損切りをしなかった
相場観や予測が外れることはよくありますが、問題は2段階目です。
思惑どおりにならなかった時に損失の拡大をいかに防ぐかが重要で、損切りはそのためにあります。
適切に損切りをしていれば証拠金が枯渇することもなかったはずなので、新規エントリーの際にはIFO注文を使って自動的に損切りが発動されるようにしておくなど、損切りルールを徹底するようにしましょう。
FXの証拠金制度でよくある誤解
FXの証拠金制度には、いくつかの誤解があります。こうした誤解がFXを「怖いもの」と思わせてしまっている部分が否めないので、ここではFXの証拠金制度に関わる誤解と、正しい知識について解説します。
証拠金=取引代金ではない
FXのレバレッジは「取引総代金の一部を預けること」で投資が可能になる仕組みのことで、その「取引総代金の一部」が証拠金です。
すでに解説しているとおり、もしもレバレッジがなければ額面そのままの資金が必要ですが、レバレッジがあるおかげで25分の1の資金で取引ができるわけです。
例えば米ドルが1ドル=100円の時に1万通貨分の投資をする場合、レバレッジがなければ100万円の元手が必要ですが、FXでは最大25倍のレバレッジをかければ4万円で100万円分の投資ができます。
このとき、もしも相場が1ドル=101円に変動したら、1万円分の利益です。
この利益はレバレッジがあってもなくても同じ1万円です。損失の場合も同様なので、レバレッジをかけると25倍の「投資規模」になっているだけであって、その取引による損益が25倍になるわけではありません。
ロスカット=全財産を失うわけではない
ロスカットになった場合、多くの人は口座にある全額がなくなってしまうと考えがちです。もちろん口座の資金の大半が失われることに違いはありませんが、全額がなくなるわけではありません。
その理由は、ロスカットラインが「0%」ではないからです。含み損が拡大して証拠金がひっ迫し、口座にある資金の全額と同額になると証拠金維持率は0%になります。しかし、多くのFX会社は50%から100%をロスカットラインとしているため、ロスカットになっても口座の全額が失われるわけではありません。
海外にはロスカットラインが50%未満、最も低いところでは0%(ゼロカット)としている業者もありますが、こうした業者の口座でロスカットが発動されると口座に資金がほとんど残らないことになってしまいます。
それ以前に、日本の金融庁に認可されていない海外のFX業者は出金トラブルや経営の不透明性などの観点から利用は推奨できません。
「証拠金制度があるからFXはハイリスク」は誤り
先ほども解説しましたが、「レバレッジの倍数だけ損益が膨らむ」というのは誤りです。レバレッジをかけていても、そうでなくてもレート変動で発生する損益は同じです。そのために必要となる証拠金の金額が異なるだけです。
それでは全くリスクがないのかというと、そんなことはありません。資金的な余裕が少ない状態でポジションを保有するとレバレッジは高くなり、証拠金維持率は低くなります。
この状態は投資効率こそ高いのですが、その一方でロスカットラインが近くなるため、思わぬ相場の変動でロスカットになってしまうリスクが隣り合わせです。
「証拠金制度があるからハイリスク」というのは誤りで、「証拠金制度で資金管理を適切にしなければハイリスク」というのが正解です。
FXの証拠金に関するよくある質問
FXの証拠金やレバレッジについて、よくある質問とその答えをまとめました。
証拠金維持率が低くなったら、どうするべきですか?
証拠金維持率が低くなったらロスカットの危険が高まってくるので、証拠金維持率を高くするための措置が必要です。資金を追加して資金的な余裕を大きくするか、損切りをしてポジションを減らすことで証拠金維持率は高くなります。
ただし、本来はこの状況になるまでに適切な損切りをしておくべきであったことも、付け加えておきます。
証拠金維持率が100%に近づいてきましたが、資金がありません。借金してでも資金を補充するべきですか?
借金で投資をするべきではありません。これはFXに限らず、投資の基本です。なぜなら、借金をして投じた資金まで失うとダメージが大きすぎますし、失敗できない資金を投じると投資判断においても冷静さを欠いてしまう恐れがあるからです。
証拠金維持率が100%に近づいてきたら、すでにマージンコールなどの警告が発せられている可能性大です。損切りや資金の追加で証拠金維持率を安全圏にまで高める必要がありますが、上記と同様、この場合も損切りをしていなかったか、資金管理が適切ではなかった可能性があります。こうした事態にならないように適切な損切りや資金管理を徹底しましょう。
スワップポイント狙いでポジションを長期保有する予定です。どれくらいの証拠金維持率をキープするべきですか?
本文中の解説でも「500%以上を保つ」ことを推奨しましたので、500%以上になっていることを目安にしてみてはどうでしょうか。
例えば米ドル/円でスワップポイントを狙う場合は、買いポジションを長期保有することになります。資金30万円で1万通貨分の買いポジションを保有すると証拠金維持率は535%となるため、ひとまず合格です。
シミュレーションをしてみると、証拠金維持率100%がロスカットラインの場合は114.584円になるまではロスカットにならない計算になります。
証拠金以上の損失が確定することってありますか?
証拠金維持率50%~100%をロスカットラインにしている以上、ロスカットになっても口座に資金が残る可能性が高く、口座の資金以上の損失が発生する可能性は稀です。
しかしながら相場の変動があまりにも急激でロスカット注文が間に合わず、口座の資金以上の損失が確定して追証を求められる可能性はゼロではありません。
こうした事態を避けるためにも、やはりロスカットラインに近い証拠金維持率でポジションを保有することは推奨しません。
海外にはもっと証拠金が少なくても取引できるFX会社があります。資金が少ない場合はこれを使ったほうがいいですか?
日本国内のFX会社では最大レバレッジが25倍ですが、海外には100倍、200倍もしくはそれ以上のレバレッジをきかせられるFX業者があります。
最大レバレッジが高いということは少ない証拠金での投資が可能になるわけですが、その一方で証拠金が枯渇しやすく、ロスカットのリスクが高くなることを忘れないでください。
それ以前に海外のFX業者は日本語でサービスを提供していても日本での営業実態がなく、「どこの誰かも分からない業者」であることもあります。突然サービスを停止してお金が返ってこなくなったり、そうではなくても出金トラブルなどが絶えないので推奨はしません。
まとめ
- FXの証拠金とは取引総代金の一部を指し、総代金の25分の1の資金があれば取引は可能
- ただし証拠金維持率が低いと強制ロスカットのリスクが高まるので、常に気を払うようにする
- ポジションを持つときは損切りルールを設定し、想定外の大きな損失を被らないように注意する
記事の編集責任者
FINANCIAL JOURNAL編集長
齋藤直人
編集者歴20年以上。主に紙媒体で編集経験を積み、趣味系雑誌4誌の編集長を歴任。
雑誌の特集記事だけでなく、企業とのタイアップ企画、地域活性化事業への参画など、コンテンツ制作力を活かして幅広いフィールドで活躍。国会議員、企業の重役、スポーツ選手、芸能人などジャンルを問わず幅広いインタビュー経験を持つ。
FXトレーダー歴も5年以上あり、好きなトレードスタイルはスイングトレード。これまでの最大勝ち幅は1500pips
もっと見る 閉じる