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少額からFXを始めたい!少額取引のメリット・デメリットとおすすめFX会社
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「FXを始める際、実際にいくらから取引を始められるの?」
「FXの少額取引できるおすすめのFX会社は?」
FXは最低で約5円から始めることが可能です。いきなり大きな金額で取引することはリスクがあり、できるだけ避けたいのではないでしょうか。
この記事では、少額でFXを始める際のメリット・デメリットやおすすめのFX会社について紹介していきます。
少額から始めたい人向け|FX会社の選び方
初心者がFX会社を選ぶ際、まずは最小取引単位が1,000通貨以内のFX会社を選びましょう。
1,000通貨取引*に対応していれば、大きなレバレッジを効かせずに10万円以内の資金でも取引可能です。
*米ドルの場合1,000通貨の購入=1,000ドルの購入となります。1ドル100円の場合、10万円の資金があれば、レバレッジをかけずに取引可能です。
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0.09銭~と業界最狭水準 |
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約100円~取引可能 |
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セミナーが充実 |
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※1 1ドル=125円の場合
※2ロシアルーブルのみ10,000通貨以上
目次
FXの少額取引は最低いくらから始められる?
- 1ドル=100円の場合、理論上の最低額は4,000円(FX会社によっては4円から取引可能な会社も存在)
- ただし現実的に考えた場合、最低でも数万円は用意したい
なぜ、FXは少額から取引ができるのか?その答えは、レバレッジにあります。
レバレッジはFXが持つ大きなメリットのひとつで、このレバレッジの利用により少額での投資が可能になります。
レバレッジの仕組みを利用することで、本来必要な資金の25分の1の資金でポジションを持つことができます。「FXは4,000円からでも投資ができる(1ドル=100円の場合)」ことをイメージしておいてください。
ただし一方で、レバレッジを利用すると特有のリスクも生じることになります。そのリスクを考慮すると最低投資額ギリギリで運用を開始するのは失敗の原因になります。
相場が思惑と反対の方向にある程度進むことも考慮に入れて、資金的に余裕を持たせた運用を心掛けましょう。
少額でFXを始めたい人におすすめなFX口座の選び方
少額でのFX取引をしたいのであれば、FX口座もそれに合わせて選ぶ必要があります。具体的には以下のポイントを重視して選ぶとよいでしょう。
- 最低取引単位が1,000通貨以下か
- スプレッドは狭いか
- アプリは使いやすいか
ポイント(1) 最低取引単位が1,000通貨以下か
少額でFX取引をしたいなら、1,000通貨以下での取引が可能なことは必須項目です。
例えばGMOクリック証券ですと、最低取引単位が1万通貨となるため、レバレッジを25倍かけたとしても最低資金が4万円必要になります。(※1通貨100円の場合) 「4万円なら少額じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、レバレッジが高ければ損益額が大きくなり、リスクを伴います。
1通貨や100通貨から取引できるFX会社もある
少額FXといえば1,000通貨から始めることが多いと思いますが、一部の会社では1通貨や100通貨からFX取引が可能です。
1,000通貨の取引のときには4万円を用意しても25倍のレバレッジをかける必要がありましたが、1通貨や100通貨から取引できるFX会社であればレバレッジなしで取引できます。
ポイント(2)スプレッドは狭いか
少額取引のときだけではないですが、スプレッドの狭さは口座選びで大事なポイントの1つです。
スプレッドは取引のたびにかかる手数料のようなものなので、少額取引だとエントリーのハードルも低いので、スプレッドの影響を受ける回数が増える可能性があります。
あまりエントリー回数が多くない方であればそこまで打撃はないですが、スプレッドが狭くて困ることはないので、なるべく狭いところを選ぶとよいでしょう。
ポイント(3)アプリは使いやすいか
少額からお試しでFXを始めてみようと考えている方も多いのではないでしょうか?
それならばPCでのトレード環境を整えるよりも、スマホアプリが使いやすいFX会社を選ぶ方が初期コストがかからないので、アプリの使いやすさは重要な項目です。
直感的な使いやすさも大事ですが、トレードに慣れてきたあとで欲しい機能がなかったとならないようチャート機能の豊富さなど、機能の充実性にも目を向けておくとよいでしょう。
少額取引(1,000通貨以下取引)できるおすすめFX口座5選
少額での取引が可能なFX会社はたくさんありますが、代表的な5社をピックアップしてご紹介します。
1通貨単位で取引可能な『SBI FXトレード』

SBI FXの基本情報
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この記事でSBI FXトレードをプッシュする理由は、最低ロットが1通貨取引であること。ポジション保有にかかる資金は、100円かかるかどうかなので、数百円の資金でFXのリアルな値動き、リアルな損益を体験することができます。
また、積立FXというサービスを利用することで、一定期間ごとに一定額分のポジションを保有していく、ドルコスト平均法を自動実行できます。
大手でありながら1通貨取引が可能『松井証券(MATSUI FX)』

松井証券の基本情報
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松井証券(MATSUI FX)もまた、「1通貨」からの取引が可能です。現在、FX業界の主流は1,000通貨なので、1通貨に対応している会社はかなり貴重な存在といっていいでしょう。
松井証券は「レバレッジコースを選択できる」のが特徴で、最大レバレッジを1倍・5倍・10倍・25倍の4つのコースから選ぶことができます。
一般的なFX会社と同様の取引がしたいのなら25倍を、レバレッジをかけた取引ができないようにしたいなら1倍を選ぶといった具合に、さまざまなニーズに合わせた取引環境を設定することが可能です。
情報量豊富!FXの知識をつけるなら『外為どっとコム』

外為どっとコムの基本情報
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外為どっとコムは、業界の中でも老舗のFX会社です。
長らく外国為替についての研究にも取り組んでおり、その研究成果を口座開設者だけでなく学術の分野にも提供しているというユニークな一面を持ちます。
独自のコンテンツやセミナーなどを通じてFX初心者に知識を提供することにも力を入れているので、初心者が初めて利用するFX会社として有望な選択肢になると言えるでしょう。
FX会社としての実力も十分で、1,000通貨単位からの取引が可能であることはもちろん、注文方法が豊富な点も見逃せません。
スワップポイントを狙うなら『みんなのFX』

みんなのFXの基本情報
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高金利通貨のスワップポイントが高いことで有名で、1,000通貨単位からFX取引も可能です。
みんなのFXの特徴として目を引くのは、取引に役立つ情報の充実です。
ヒートマップという通貨の強弱がグラフ化されたものが常時配信されていることや、それぞれの通貨ペアの売買比率と価格分布をいつでも見られることなど、投資に役立つ情報が満載。
初心者が見ても分かりやすく視覚化されているのも特徴です。
また、みんなのFXは「みんなのシストレ」という自動売買や、「みんなのオプション」というバイナリーオプションのサービスなども提供しています。FXの裁量トレード以外にも興味があるという人にもおすすめのFX会社です。
スマホアプリが初心者でも使いやすい『外貨ex byGMO』※

※2021年9月27日より商号をYJFX!から「外貨ex byGMO株式会社」に変更
外貨ex byGMOの基本情報
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外貨ex byGMOはGMOフィナンシャルホールディングスの子会社です。
取引量に応じて、実質的に現金と同様に利用できるPayPayボーナスがもらえるのは、外貨ex byGMOになっても変わらない大きな特徴でしょう。
IT企業のグループだけあって、スマホアプリの開発力にも定評があります。
スマホ向けに用意されている「外貨ex」はタップ操作がメインのスマホ環境において、とても直感的な操作性なので初心者にも優しい設計です。
一般的なFXは差金決済取引なので外貨の現物を取引しているわけではないのですが、外貨ex byGMOには外貨現物を受け取ることができる両替サービスがあるのもユニークです。
さらにこの両替サービスで適用されるのはFXのレートなので、手数料面でも有利になる場合があります。
※口座開設の手順についてはこちらの記事で紹介しています。
FXの口座開設はすぐできる?口座開設に必要な書類と初心者向けの注意点
FX初心者は少額から!少額取引の4つのメリット
FXの初心者には少額での取引でスタートすることをおすすめします。この少額取引には多くのメリットがあります。
どれもFX初心者の方にとっては重要なメリットです。
- 高額取引と比較して損失の金額が少なくなる
- 損益金額的に心理的な余裕を持ちやすい
- FXの実践経験を積むことができる
- 分散投資がやりやすい
メリット(1)高額取引と比較して損失の金額が少なくなる
FXに限らず、少額での投資は利益額が少なくなる一方で損失額も少なくなります。
以下の図のように100pips(※)の値動きにより損失が発生した状況で比べてみましょう。
※pipsとはFXの値動きの単位のことで、ドル円であれば100pipsは1円に相当します。
1万通貨でポジションを保有している場合、100pips相場が逆方向に進めば1万円の損失となりますが、1,000通貨であれば1,000円で済みます。単純に投資額が10分の1なので、損益がいずれも10分の1になるわけです。
初心者は、まず少額取引で、「この金額で、この程度の値動きが出れば、この位の損失を被る(または利益を獲得できる)」というのを体感することが重要です。その後、経験を重ねた上で、徐々に金額を増やしていくといいでしょう。

メリット(2)損益金額的に心理的な余裕を持ちやすい
プロスペクト理論をご存じでしょうか。これは人間心理の弱さを理論化したもので、投資経験がある方であれば、大多数の方が経験したことのある感覚です。
それは、「チキン利食い」と言って、わずかに利益が出ている段階で利益確定をしてしまったり、逆に含み損が出ている時は損失確定を嫌って塩漬け(含み損を抱えたポジションを放置すること)にしてしまうといった現象を説明したものです。
これらは、投資家の心の中にある「損をしたくない」という恐怖心がそうさせると言われています。FXで勝てない人の理由として、このプロスペクト理論が背景にあるとも言われています。
高額取引ではこの恐怖心が大きくなり、チキン利食いや塩漬け行動に直結することが多くなりますが、少額取引であれば「負けても大したことではない」との余裕が生まれ、チキン利食いや塩漬け行動を避けやすくなります。
初心者は本格的な金額でFX取引をする前に、少額取引で、チキン利食いや塩漬け行動を採らない習慣をマスターしておくことはとても有意義です。

メリット(3)FXの実践経験を積むことができる
FXに限ったことではありませんが、投資は経験が重要です。勉強によって学べることもありますが、やはり経験に勝るものはありません。
たとえ少額であっても自分のお金を使って経験すると身に付くものがまるで違います。
経験の中でも特に大事なのが、失敗です。失敗から学び、同じ失敗をしないように勉強を積んでいくと、思わぬ大きな失敗(損失)を避けることが可能になります。
これを大きな金額でやってしまうと、そのまま資金が底をついてFXからの退場を余儀なくされる恐れもあります。
メリット(4)分散投資がやりやすい
分散投資は、投資のリスク管理の基本です。
「卵を1つのかごに盛るな」という格言
1つのかごにすべての卵を盛ってしまうとそのかごを落としたときに全ての卵が割れてしまいますが、異なるかごに少しずつ盛っておけば1つのかごを落としてしまっても残りの卵は無事という教え。
FXでももちろん、リスク分散はとても重要です。
ドル円、ユーロ円、ポンド円の中から、好きな通貨に投資できたと仮定しましょう。かつてブレグジットといってイギリスが住民投票でEUからの離脱を決めたことがありましたが、そのときにはイギリス経済の先行き不安からポンドが全面安となりました。
もしこの時にポンド円の買いポジションのみに集中投資をしていたら、多大な損失を被ったことでしょう。一方、こうしたリスクに備えて、ドル円やユーロ円にも分散して投資をしておけば、損失額はそれほど大きくならなかったわけです。
なお、分散投資には色々な通貨への投資が必要となることから、相応の資金が必要になりますが、少額取引を活用すれば、資金が少なくてもしっかりと分散投資をすることが可能となります。
FX少額取引の2つのデメリット
メリットが4つもあるFXの少額取引ですが、その一方でデメリットもあります。
ここで知っておいていただきたいデメリットは、以下の2つです。
- 損失が少ない反面、利益も少ない
- レバレッジを高くするとロスカットされやすい
デメリット(1)損失が少ない反面、利益も少ない
先ほど少額投資は損失が少なくて済むという解説をしましたが、これは利益が出たときにも同じことがいえます。1000通貨に投資し、100pips動いたときの損益は1,000円となりますので、損をしたら1,000円ですが、利益を出しても1,000円にしかなりません。
「それだとあまり儲からないのでは?」と思われるかもしれませんが、投資は勝つことよりも、大きく負けないことがとても重要です。
特にFX初心者の方はまず、大きく負けないことが鉄則です。その上で、トレードの精度を高めて行くことが王道です。その意味でも、最初は少額投資で、仮に負けてもそれほど大きなダメージにならない様にハンドリングすることが大切なのです。
デメリット(2)レバレッジを高くするとロスカットされやすい
少額投資のデメリットとして絶対に押さえておかなければならないのが、ロスカットとの関係です。
FXにはレバレッジがあるので、少ない証拠金で大きな金額を取引することができます。これによって投資効率を高められるのはメリットなのですが、相場が逆方向に進んだ時にはリスクも同様に高まります。
また、少ない資金でレバレッジを掛け、目いっぱいまでポジションを持ってしまうと、わずかな相場の逆行で証拠金が足らなくなり、ロスカット(強制損切り)となることも考えられます。
<ロスカットの具体例>
5万円の資金でドル円が100円の時に、1000通貨と1万通貨で買いポジションを建てた場合を比較します。
1,000通貨の場合 | 1万通貨の場合 | |
必要証拠金(100円×購入枚数÷25) | 4,000円 | 40,000円 |
100円時の余力 | 46,000円 | 10,000円 |
99円に逆行した時の余力 | 45,000円 | 0円 |
上記の表を見ていただくとわかると思いますが、1万通貨の場合は1円の下落で余力がなくなってしまっています。
ロスカットラインが「証拠金維持率100%以下」のFX会社の場合、1万通貨なら99円を割った時点でロスカットとなります。
一方で、1,000通貨ならまだ余力があるのがわかります。つまり同じ資金でも高いレバレッジをかけると(ロット数を増やすと)ロスカットされやすいといえます。
なお、ロスカットラインは60%以下や50%未満など、FX会社によって異なっており注意が必要です。
少額取引は危険と隣り合わせ?少額FXで失敗するパターン
失敗パターン(1)自身で取引ロットを抑えられない
少額取引ができる口座とは、あくまで取引単位が小さいだけです。
1通貨からトレードできるSBI FXトレードは、1通貨刻みでポジションを保有できるという仕組みであるだけで、投資家が選択すれば10万通貨でも、100万通貨でも保有することができます。
FX口座が取引量の上限を設定しているわけではないので、取引ロットを増やして大きく利益を出そうとして失敗してしまうことがあります。
失敗パターン(2)資金が少ないのに大きな利益を望むとハイレバ取引になる
たとえば資金10万円でのFX運用は、一般的には少額投資になります。
10万円で米ドル/円の1000通貨取引をするなら、資金に対する証拠金の割合が非常に低く、レバレッジは1.1倍程度となります(米ドル/円のレートが114円で計算)。
この状態なら滅多なことがなければ運用は破綻しない状態といえますが、同じ資金のまま取引ロットを10倍の1万通貨にすれば、レバレッジは11倍程度となります。
つまり、少額投資で始めても、レバレッジを掛けることにより一気にリスクは跳ね上がることを忘れないでください。最初は小さく安全に始めたはずなのに、リスクをどんどん取っていくことでいつの間にか安全な運用ではなくなることは、FX初心者によくあることです。
実際にFXの少額トレードをやってみた
それでは実際に、FXで少額トレードをしている様子をご覧いただきましょう。ドル円相場で1,000通貨の買いポジションを持ち、それを決済するまでをお見せします。
外為どっとコムのリアル口座を使用して、ドル円の成行買いと決済をやってみましょう。
(1)成行買い
取引ツールの買い注文画面で「USD/JPY」を選択し、「マーケット成行」のタブになっていることを確認して、Lot数には「1」を入力します。これで注文の設定は完了です。
この画面で、ドル円の1ロット(1,000通貨)のポジションを保有するために必要な証拠金が、「必要保証金:4,300円」として表示されていることを確認してください。

(2)ポジションの成立を確認
買い注文が約定すると、ポジション欄にこのように保有ポジションが表示されます。

(3)ポジションの決済
それではこのポジションを決済してみましょう。対象となるポジションを選択し、決済注文ボタンをクリックします。
すると確認画面が表示され、ポジションが成行注文で決済されます。この取引が、履歴に表示されています。

今回はたった3円の利益ですが、FXではこのようにして利益を上げていくことがイメージできたのではないでしょうか。
少額取引に関するQ&A

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A
どの取引についても少額取引で特別不利になることはありませんが、強いて言えばスイングトレードが最も少額取引を活かせる手法と言えるでしょう。
スキャルピングやデイトレードはポジションを保有する時間が短く、小刻みに利益を取っていく手法なので、高額取引であってもあまり条件は変わりません。
その一方でスイングトレードは数日から週単位でポジションを保有するため、ちょっとしたレートの上下で一喜一憂する可能性が低い少額取引の強みが出やすくなり、しっかりと利益目標までポジションを持ち続けることができます。
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A
FX会社が提供している自動売買サービスの最低取引数量が少額取引に対応しているのであれば、少額からでも可能です。
相場全体に注文を設置するような自動売買を仕掛けている個人投資家は、1,000通貨単位で運用していることが多いので、少額取引でコツコツと利益を積み重ねていく手法がむしろ有効といえます。
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一般的に少額取引であっても高額取引であっても、手数料に違いはありません。
自動売買のプログラムが有料であったり、運用するためのシステムや自動売買口座特有のスプレッドなど、自動売買であることに対する手数料は発生しますが、それが少額取引になったからといって手数料が変わることはありません。