IPOとは?人気がある理由と初心者におすすめの証券会社3選

「IPOって何?なんで人気なの?」
「IPOの始め方がわからない...」

IPOとは新規公開株のことで、企業が初めて市場(証券取引所)に株式を公開(上場)することです。

この記事では、IPO初心者の方のために、「IPOの意味と人気の理由」、「購入までの流れ」を解説し、「IPOに当選しやすい証券会社」をご紹介します。

この記事でわかること

  • IPO株とは新規公開株(Initial Public Offeringの略)のことで、企業が初めて株式市場(証券取引所)に自社の株を公開すること
  • 人気の理由は初値が公開価格を上回ることが多いことと少ない資金で投資できること
  • IPOに当選しやすい会社は3つのポイントを満たしているSBI証券

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目次

IPOとはどんな株?意味と仕組み

まずは、IPOとは何か?について大まかに知っておきましょう。

IPOとは

  • 新規公開株(Initial Public Offeringの略)のことで、企業が初めて株式市場(証券取引所)に自社の株を公開すること

通常は、プライム市場やスタンダード市場*といった証券取引所に“すでに上場している企業”の株しか買えませんが、IPO株投資は違います。

*東証市場再編によって2022年4月から従来の東証一部・二部・マザーズ・ジャスダックから成る4市場から、プライム市場・スタンダード市場・グロース市場から成る3市場に変更されました。

IPO株を購入するというのは、“これから上場する企業の株”を買い、上場した日に初値で株を売って利益を出すことを狙う場合が多いと言っていいでしょう。

また、IPO株の最大の特徴は

抽選に申し込み、当選しないと購入できないということです。

IPO株には購入希望者が殺到するため、その倍率はかなり高くなります。

IPO株の特徴(公開株との違い)
IPO株
公開株
購入タイミング
上場前
上場後
購入できる人
抽選で当たった人のみ
制限なし
値上がりの可能性
高い(初値が高くつく可能性が高い)
銘柄やタイミングによる

このように、IPOは当選すれば株を購入することができ、初値が上昇した場合は利益を狙うことができます。そのためにまずは、当選しやすい証券会社を選ぶことが重要です。

なぜ人気なの?IPO投資のメリット・デメリットは?

日本の個人投資家には人気のIPO投資ですが、反面、デメリットもあります。人気の理由と、メリット・デメリットをそれぞれ詳しく解説します。

IPO投資のメリットとは?

IPO投資のメリットは、主に以下の2点です。

IPO投資のメリット
1.初値が公開価格を上回ることが多い
2.少ない資金で投資できる

1.初値が公開価格を上回ることが多い

企業が自社株を市場に公開する目的は、一般投資家から広く資金を調達して事業を拡大することです。

新規に株を公開するということは伸び盛りの企業であることの証明であり、売り出すだけで株価が上がることが見込まれます。

つまり売り出したときの価格である公開価格より、上場して初めてつく「初値」が上回ることが多いのです。

HEROZ(ヒーローズ(4382)/2018年4月上場)の例

人工知能(AI)の開発、将棋アプリ「将棋ウォーズ」の運営会社であるHEROZでは、公開価格に対し初値が約10.9倍つきました。


♢公開価格……4,500円
♢初値……49,000円

売買単位は100株でしたから、4,500円×100株=45万円で買った人が初値で全部売ったとしたら490万円です。あくまでも「この例でいえば」の話ですが、445万円の利益になる計算です。

2.少ない資金で投資できる

IPO株は、通常の株を買うのに比べると、1株当たりの価格が低く設定されています。

ですから、市場で買うのに資金が足りなくても、IPO株なら買えるかもしれません。

抽選に申し込むだけなら資金が不要の証券会社もあります。

IPO投資のデメリット

簡単に利益が出るように見えるIPO投資ですが、もちろん相場に「絶対」などはなくデメリットもあります。

IPO投資のデメリットとは?
1.公募割れすると損失が出る
2.IPO株はそもそも当選確率が低い

IPO株は初値がもっとも高値だといわれているため、初値で売れば利益を得られることになります。

しかし、ときには初値が公開価格を下回ってしまう場合もあります。全ての銘柄で絶対というわけではありません。

初値が公開価格を上回りそうにない株の見極め方や、IPO株で損をしないための対策はこちらの記事を参考にしてください。

IPO投資を始めたい!抽選に参加するための方法

IPO投資の流れは、大まかに以下のとおりです。

  1. IPOに当選しやすい証券会社の口座を開設する
  2. 投資用の資金を用意する
  3. 新規に公開される銘柄情報をチェックする
  4. 抽選に応募する
  5. 当選したら購入する

通常の株取引なら、口座開設後に購入したい銘柄を選んで買うだけですが、IPO株は欲しい銘柄を買えるかどうか抽選で決まります。

実際にIPO株を購入するためには、証券口座が必要不可欠ですので、まずは証券会社の口座を開設しましょう。

IPO投資では証券会社をどう選ぶ?選ぶときの3つのポイント

抽選に当たらなければ買うことができませんから、証券会社を選ぶときは当選確率が高い会社を選ぶのがポイントです。

IPO投資で証券会社の口座を選ぶときのポイントは以下の3つです。

IPO投資で証券会社の口座を選ぶときのポイント3つ

  • 主幹事実績があるかどうか
  • 抽選方法が平等かどうか
  • 開設口座数が多すぎない

1つずつ見ていきましょう。

1.主幹事実績があるかどうか

企業が株を市場に公開するときに、準備を中心となって行う証券会社を主幹事と呼びます。

主幹事の証券会社には販売できる株の配分が多くなるため、抽選の倍率が他の証券会社より低くなります。

2.抽選方法が平等かどうか

証券会社によって、抽選方法が異なります。完全平等抽選以外は当選確率が偏るということです。

あまり資金がない場合や、取引を頻繁にしているわけではない方は、資金量が当選確率に影響する証券会社は避けた方がよいでしょう。

抽選方法
内容
完全平等抽選
特定の応募者への優遇はなく、チャンスが平等に与えられている
ステージ制抽選
証券会社に支払った手数料額が多い(取引回数が多い)とステージが上がり、当選確率が優遇される
資金量抽選
口座内の資金額が多ければ当選確率が優遇される
ポイント抽選
抽選に外れたときにポイントがもらえ、ポイントをためると次回以降の当選確率が優遇される

3.開設口座数が多すぎない

証券会社に開設されている口座数が多いということは、それだけライバルが多いということです。

少しでも競争率を下げるため、開設口座数が少なめの証券会社に口座をもっておいてもよいでしょう。

ただし、口座数が少ないということはIPO株を割り当てられる数も少なくなることが多いため、メインで使う口座には向きません。

IPO投資に強い証券会社3選

IPOの当選確率を少しでも上げるためには、まずは以下の3つの証券会社から選んで口座開設をすることをおすすめします。(表内数字は2021年の実績)

SBI証券

SBI証券公式サイト

主幹事数

21社
年間取扱銘柄数

122
口座開設数(2023年3月時点)

約1,000万以上
特徴
主幹事実績数、取扱銘柄数が多く全上場会社のうち97.5%の銘柄を取り扱い※2022年。
また、抽選に外れても「チャレンジポイント」がもらえ、次回の抽選に使える。

マネックス証券

マネックス証券のキャプチャ画像

主幹事数

0社
年間取扱銘柄数(2021年)

66社
口座開設数(2022年7月時点)

約220万
特徴
機械的に選出する完全平等抽選(100%)で誰にでもチャンスがある!
また、外国株式のIPOも抽選はできないが、初値で購入できるのも魅力

SMBC日興証券

SMBC日興証券

主幹事数

26社
年間取扱銘柄数

81社
口座開設数(2022年3月時点)

約376万
特徴
主幹事実績数が最も多い。IPOの取扱銘柄数は業界トップクラス

IPO株の買い方は?購入までの事前準備と5つのステップ

口座を開いたら、いよいよ抽選に申し込みましょう。

IPO申し込み直前の2つの準備

抽選に申し込む前に準備しておくことは、以下の2つです。

1.IPO情報を調べる

新規に公開される株式は、毎月発表されます。

どの企業の株を買うのか、事前に決めておきましょう。

2.必要な資金を口座に入れる

買いたい株の価格分の資金が口座にないと抽選には当たりません。

いくらの株をどのくらい買うのか決めたうえで、必要な額を入金しておきましょう。

証券会社によっては、申込段階では入金しておかなくても抽選には関係ない場合もありますが、当たってから慌てないためにも準備しておく方がよいでしょう。

IPOの申し込みから購入までの5ステップ

抽選に申し込み、購入するまでの流れは以下のとおりです。

  1. 証券会社のホームページで募集開始の情報をチェックする
  2. ブックビルディングに参加して、参考価格の範囲で希望価格を設定する
  3. 証券会社の口座に資金を入れて、応募の申し込みをする
  4. 抽選結果を証券会社のマイページやメールで確認する
  5. 当選していたら購入の意思表示をする
ブックビルディングとは
証券会社が、公開される株の公募価格を決めるために投資家の希望価格帯を調べるものです。 購入したい株のブックビルディング期間(BB期間)に証券会社が設定した範囲内で購入希望額を申告します。

購入までの流れは以上ですが、IPO株に当選したら忘れずに購入もしましょう。証券会社によっては当選と同時に購入となる会社もありますが、当選しただけでは購入手続きが済んでいないこともあります。よく確認して購入手続きをしましょう。

IPOに当選したら?売らないと利益にはならない

IPO株は、買っただけでは利益は出ません。買った株を買った金額より高い値段で売って初めて利益になるのです。

IPO株が市場に公開されると、多くの売り注文が出されるためなかなか初値がつかないかもしれません。

初値が公開価格より上回っていることを確認し、売り注文を出しましょう。

IPOに関するよくある質問(Q&A)

Q.IPOって何?

IPOは新規公開株のことで企業が投資家から資金を募るために株式を発行し、市場に公開することです。

Q.IPO投資のメリットは何?

市場に出た後に初めてつく値を「初値」といい、IPO投資では購入した価格よりも初値が高くなることが多いのがメリットです。

Q.IPOはどのように購入する?

購入するためには、幹事である証券会社へ入金を行い、抽選に申し込みます。その後、当選すればIPO株を購入することができます。

Q.IPOを購入するのに手数料はかかる?

申し込みや購入の手数料は無料です。ただし、売却時は手数料がかかります。

Q.IPOに資金はいくら必要?

例えば、過去に上場したメルカリの公募価格は1株3,000円なので、100株単位で買うと最低金額は30万円が必要です。

Q.1銘柄に複数の証券会社から応募できる?

可能です。当選の確率を高めるためには、複数の証券会社に申し込むことも検討してみましょう。

この記事のまとめ

  • IPO株は公開後に値上がりする場合が多いため個人投資家に人気
  • IPO株を買うには抽選に当たる必要がある

記事の編集責任者

齋藤直人

FINANCIAL JOURNAL編集長

齋藤直人

編集者歴20年以上。主に紙媒体で編集経験を積み、趣味系雑誌4誌の編集長を歴任。

雑誌の特集記事だけでなく、企業とのタイアップ企画、地域活性化事業への参画など、コンテンツ制作力を活かして幅広いフィールドで活躍。国会議員、企業の重役、スポーツ選手、芸能人などジャンルを問わず幅広いインタビュー経験を持つ。

FXトレーダー歴も5年以上あり、好きなトレードスタイルはスイングトレード。これまでの最大勝ち幅は1500pips

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